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April 2020

April 29, 2020

有事の対応ができない国

 もともと、このコロナ状況になる以前からこの国には数多くの問題があった。当然のことながらアベノミクスで経済が良くなるわけはなく、さらなる停滞と衰退が進んでいた。

 専門家はもちろん対人接触を完全にするなと言うであろう。現実には「完全に」ということはできないので、8割と言っている。本来、国が最も行うべきことは検査体制の拡充や医療従事者への支援であり、中小企業や介護従事者や失業者への金融支援である。学校を閉鎖したり、国民全員が自宅に籠もらなくてはならない理由はどこにもない。韓国はPCR検査の体制をすばやく拡充し、スマホを使ったクラスタ追跡調査など最新テクノロジーを使っている。中国は10日間で新型コロナ専門の病院を建てた。

 日本で10日間は無理かもしれないが、今だになぜ新型コロナ専門の医療機関ができないのであろうか。土日になると保険医療機関が休みになるので、検査回数が減るという発展途上国並の体制になっている。営業自粛に従わない(そもそも「自粛」に「従わない」というのは言葉としておかしい)パチンコ屋に騒ぐという大政翼賛会的な世の中になっている。B29に竹槍で向かい、空襲は隣組でバケツリレーを行って消火させるということを本気で信じていた70年前と同じなのである。親が子供の時に過ごした「戦中」という時代の雰囲気を、21世紀の今になって自分が体験するとは夢にも思わなかった。

 本来カネをかけるべきところにカネをかけず、ようやく出すようになったら小出しに出す。今現状はどのようになっており、これからなにをどのように進ませていくのか、今誰がどのように困っているのか、ということについての論理的な説明は一切なく、ただその場その場の世論に合わせているだけである。

 韓国はSARSやMERSの危機から学んでいる。この国は311からなにも学ばなかった、なにも変わらなかったように、このコロナ状況から、またなにも学ぼうとせず、なにも考えようとせず、ただ世界的なパンデミックという嵐が通り過ぎるのを待っているだけである。なにも考えないから意味のない余計なことをやり、それが物事を悪くしている。

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April 25, 2020

日本の住宅事情は在宅勤務には向いていない

 さすがに3月末からの在宅勤務生活に身体が耐えられなくなり、今日は午前中に巣鴨駅まで歩いて帰ってきた。1時間程の歩きである。自粛要請の中、休日の人の多さで世評を騒がせた巣鴨商店街は、お昼前であるためかそれほど人の通りは多くなかったが、それでも少なくはなかった。商店街として当然の姿であろう。東京都知事は毎日の買い物を3日に一回ぐらいに控えて欲しいと言っているが、とてもではないがそんなことはできるわけがないではないかと思う。

 国はテレワークで在宅勤務を勧めているが、日本の大多数の家庭はアメリカのようにガレージや屋根裏部屋や地下室があるわけではなく、広くて大きいわけではない。狭い家の中で、どのようにして仕事をする場所を確保できるというのであろうか。日本の住宅事情は在宅勤務には向いていない。

 そもそも「人が来る」「人が集まる」は経済の基盤である。これに対して「来るな」「集まるな」というのが今の状態だ。経済を支えているのは中小企業である。「来るな」「集まるな」では日々の収入がない中小企業はジリジリと運用資金がなくなっていくことになる。経営が成り立たなくなる。自粛と補償は一体であるべきなのであるが、政府や都は自粛せよとしか言わない。これは補償ができる予算がないということと、そうしたことを行う制度や仕組みがないからであろう。このへん、アメリカと戦争ができる国力がないのにも関わらず、戦争の続行を言うことしかしなかった75年前と同じである。

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April 18, 2020

台湾・韓国に学ばない日本

 今回の新型コロナウイルスへの対策に、台湾と韓国の政府は優れた対応を行っていることは言うまでもない。日本政府の対応が大きく遅れたの理由のひとつに、台湾と韓国が行ったことを真似したくないからであるという声がある。これはあながち間違ってはいないだろう。特に韓国のやっていることを日本政府はま正面から見たくないのだろう。韓国を格下に置きたい、韓国を見下したいという政治意識が今のこの国にはある。

 韓国にせよ台湾にせよ共有していることは情報の公開性であり透明性でありスピード感だ。どこの国だからどうこうということではなく、他国の優れているところはどんどん積極的に導入していく、ということが今のこの国にはできないのである。

 休日の読書は、先週、ジェームズ・C・スコット著『反穀物の人類史』(みすず書房)を読み終えたので、今は三中信宏先生の分類学の本を読んでいる。この人の本を最初に手に取ったのは、池袋のジュンク堂で倉谷滋著『地球外生物学』(工作舎)を棚からとって、しばらくパラパラと読んで棚に戻した時、その隣に三中信宏著『分類思考の世界』(講談社現代新書)があった。ふーん分類学かと手に取ってページをめくってみると、分類学の本でありながら歴史の話が多そうで、これはおもしろそうと感じた。

 この時は買わずに、自宅でAmazonで見てみるとさっきの本の前に『系統樹思考の世界』というのが同じ講談社現代新書で出ているようだ。後日、この2冊を買ってきて、まず『系統樹思考の世界』を読んだ。生物の進化や系統という思考と世界樹の思考はつながっているというのはよくわかる。続いて『分類思考の世界』を読む。こういう文科系と理科系が融合した本はたいへんおもしろい。サイエンスのひとつの側面はこの世を数理的に見るということであるが、もうひとつの側面はこの世の物語を読むということだ。この世の物語を読むということは人文学も変わらない。

 このコロナ状態で人々の暮らしが変わるという声があるが、世界の数多くの人々が今思っていることは早く元の生活に戻ることだろう。

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April 12, 2020

緊急事態宣言が発令された

 今週4月7日に緊急事態宣言が発令された。私は、実質的には3月27日から自宅での在宅勤務になっているので、変わらない日々である。平日は家の中で仕事をして、外に出るのは仕事を終えて晩ご飯を買いに近所のスーパーやコンビニに行くことしかしていない。

 グローバル化した世界で感染力の高い病気が発生した場合、世界的にパンデミックになるのは当然のことだ。それはこれまで数多くの人々が述べてきた。もともと、人類、ホモ・サピエンスは定住をしない移動をして狩猟採集の生活をする生き物であったが、1万年前から紀元前3000年頃までにかけて定住し農耕を主体とする生活をするようになった。定住化し、密集した集団社会になり家畜と暮らすようになることで、さまざまな疫病や寄生虫と暮らす生活になった。パンデミックが発生する可能性が常にあり、事実、疫病で滅びた社会は数多くあった。

 今回の出来事も人類史の流れでみれば、これまで無数にあった出来事がまた起きたということだ。このグルーバル・パンデミックは世界史の感染病の歴史に残る出来事であり、それに遭遇したということになる。

 今日は日曜日であるが繁華街の人通りはかなり減っているようだ。平日の通勤も含め、完全に人の移動を停止させなくては短期間で収束させることはできない。十分な補償のないやり方ではこの状態がずるずる続き、自粛は長引くことになるだろう。今の状況は、景気対策や経済復興とは根本的に違うということがわかっていないのである。

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