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April 05, 2015

政府と沖縄知事との初会談

 菅義偉官房長官に続いて、どうやら安倍首相は翁長沖縄知事と月末の訪米前に会うことにしたようだ。いまさらの感が否めないが、アメリカからの意向があったのではないかと思う。アメリカは沖縄と政府の対立が、日米安保に影響を与えることを避けたいとしている。

 国際問題として沖縄の問題を考える際に必要なことは、アメリカと中国がどのように考えているかということだ。いや、アメリカと中国がどのように考えているかではなく、まず沖縄の人々がどのように思っているかを考えるべきだということは、ひとまずここでは横に置くこととする。

 アメリカの考えは、以下の通りである。

(1)アメリカは中国と戦争をする意思はない
(2)アメリカは北朝鮮と南シナ海の紛争に本格的に介入する意思はない
(3)普天間では地形的にオスプレイの十分な訓練ができない、普天間は基地として適切ではない
(4)普天間の海兵隊の駐屯はグアム、ダーウィン等との巡回になるので、普天間基地は縮小させる
(5)普天間を返還しても、アメリカのアジア戦略に影響はない
(6)アメリカ軍にとって必要なのは嘉手納基地である
(7)沖縄で対米感情が悪化し、嘉手納基地の返還要求にまで発展することは避けなくてはならない。

 中国の考えは、以下の通りである。

(1)中国はアメリカと戦争をする意思はない
(2)中国は日本の領土に侵攻する意思はない
(3)中国は軍事的な拡張政策をとっているかのように示す
(4)中国は日本およびアジア諸国に対して軍事的に優位であるかのように示す

 「示す」ということと、実際にそれを「やる」または「やろうとしている」あるいは「やることができる」ということは別である。今の中国の場合、実際には「やるつもりはない」し、そもそも「やることができない」。しかしながら、その態度を「示す」ことによって、中国国内及び日本も含めた周辺諸国への威圧になる。これは、大きなリスクと莫大なコストを伴う軍事行動を「実際に行う」よりも大きな利益を得ることができるのである。

 上記の観点を踏まえれば、「中国の脅威を考えれば、沖縄には米軍が必要なのは当然だ」とか、「普天間が固定されてはならない」とか、「忘れてはならないのは、周囲を住宅や学校に囲まれた普天間飛行場の一日も早い危険除去だ」とかいったことは、まったくのばかげたデタラメであることがよくわかるであろう。沖縄の人々の心情がどうこうということではなく、アメリカはどうか、中国はどうかということを見るだけで、辺野古移転の問題は問題でもなんでもなくなる。問題解決、ザッツ、オールだ。

 以上のことを述べても、なおも、いや、アメリカの考えとか、中国の考えとか、沖縄の民意とか、そういうことではなく、日本の国防の話でしょう。日本の防衛として、沖縄には在日米軍が必要だし、辺野古基地は必要である、ということを言う人がいるだろう。そういうことを言う人には、辺野古はアメリカにとっても、日本の国防にとっても、まったく新しい基地は必要はないの一言で、これもザッツ、オールだ。

 そんなことより、海自の潜水艦隊や空自の防空体制はどのようになっているのかを考えなくてならない。日本の防衛を考えるのならば、そういう話になるはずであって、なぜ沖縄の辺野古が、日本の防衛に必要だみたいなデタラメな話になるのだろうか。目的を沖縄の島嶼防衛とするのならば、それ相応の話にならなくてはならない。なんかよくわからないけど、米軍を辺野古におけば日本は安全なんだろう、というわけではない。

 以上述べたように、普天間に基地が存続することもはなく、辺野古に基地が必要なわけでもないのならば、なぜ日本政府は沖縄に基地が必要だと言い続けているのであろうか。日本政府が辺野古移転に固執する理由は、外務省の米軍基地の利権とアメリカの一部のグループへの従属だろう。アメリカの一部の政治家、官僚、大学教授らの論壇の中には、必要以上に中国の脅威を煽り、ホワイトハウスや国防総省の政策とは異なり、在日米軍を増強しなくてはならないと考えている人々がいる。

 中国のことをよく知らないアメリカ人が、そういうことを言うのはわかるが、日本でそういうことを言っている人たちは、中国の張り子の虎作戦に上手くひっかかった人たちであるとしか言いようがない。彼らは、中共の策略に乗せられている人たちなのである。

 いずれにせよ、過去の自民党政権であれば、なんとかして沖縄を懐柔してきた。ところが、安倍政権はそうした高度な手腕を持っていない。沖縄の感情はますます悪化の一途を辿っている。とうとう、アメリカが動き出したのだろう。アメリカとしては、沖縄の問題が日米関係に悪影響を及ぼすことになっては困るのである。

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