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November 02, 2014

日銀の追加金融緩和について

 安倍政権になってから約2年がたった。結局のところアベノミクスでは実体経済はさっぱり回復しないことが明白になり初めてきたこの時期に、それに合わせるかのように31日、日銀は追加の金融緩和を行うことを発表した。

 安倍政権発足時の景気回復をもう一度、というわけであろう。このブログで何度も述べてきたようにアベノミクスでは実体経済は良くならない。アベノミクスは金融政策であり、金融政策だけでは一時的に金融市場が活気づくだけで経済の実体はますます低迷化するだけなのだ。

 今回の追加金融緩和もまた例によって、マネタリーベース(資金供給量)の増加額を増やして、資産買い入れ額を拡大して長期国債の買い入れを長期化することである。ようするに20世紀のケインズ的な”輪転機を回してお金の印刷をどんどん行って市場にばらまく”ということである。

 過去20年間でわかったことは、こうしたことでは日本経済は良くならないということだった。安倍政権はそれを、これまでの失敗はばらまくお金の量が少なかったとし、もっと大量にばらまけばいいのだという発想でやっている。しかしながら、何度もしつこく言うが、問題はばらまくお金の量ではなく、国がお金をばらまけばいいというやり方そのものなのである。お金をいくらばらまこうとも、個人にも企業にもニーズがないので実体経済には反映されない。経済はグローバル化している。お金は国内に留まることなく世界へ流れていく。もう一度しつこく述べて誠に申し訳ないが、このことは過去20年間でもはやわかりすぎるほどわかっていることなのである。

 それをなぜ、まだ繰り返そうとするのだろうか。

 このお金のばらまきはタダではない。すべて国の借金になる。安倍政権というか日銀が恐れるのは日本国債の暴落である。国の借金がある限界点を超えると、国債はデフォルトしハイパーインフレになる。国債がデフォルトしたら、最悪の場合、国債を保有する銀行が潰れ個人金融資産は消えてなくなることになる。

 外国は日本の国債はかなり危険状態になっていることを危惧している。消費税の値上げも、国内というより外国への日本国債の信頼を保つための措置である。だから消費税10%への値上げを見送ると、外国での日本国債への不安感が高まりデフォルトになる可能性が高まる。もちろん消費税10%への値上げとなると、国内の景気はさらに低迷する。しかし、国債のデフォルトと景気の低迷のどちらを選ぶかというと、政府はためらうことなく景気の低迷を選ぶであろう。

 消費税10%への値上げを行うことで、少なくとも今、目の前にある国債のデフォルトを避けることができる。しかし、景気が低迷し続けるということは、国債のデフォルトの危機は常にあるというわけで、今後も増税で避けていくしかない。つまり、このままではこれからの日本経済は景気の低迷と増税が続くのだ。やがて、増税ができなくなるか、あるいは増税しても国債がデフォルトする状態になるかで日本経済は終わりになる。

 問題は、国債がデフォルトするか、税金を上げて国債がデフォルトするのを避けて景気の低迷がさらに続く、という二者択一の選択の状況しかつくれない国の政策にある。アベノミクスなど即刻やめて、金融ではなく実体経済が良くなるとはどういうことなのかを考えなくてはならない。

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