都知事選挙でのネット保守について
今日の朝日新聞に「田母神氏、60万票の意味 「ネット保守」の支持」という記事があった。ようするに、今回の都知事選で泡沫候補だと思っていた田母神氏が60万票の票を獲得したことに驚き、田母神氏を支持したネット保守、ネトウヨの存在の大きさに注目しなければならないという記事である。
しかしながら、私はネット保守、ネトウヨは政治の表舞台には出れないと思う。今回の都知事選挙でもわかるように、有権者の大半は中高年以上の老人世代であり、これらの人々が日本は侵略戦争はしていないとか、南京で大虐殺なんかしていないとか、従軍慰安婦などはいかったという候補者を支持するようになるとはとても思えない。
ネット保守、ネトウヨが今後大きな政治勢力になるという人は、これから多くの人々がネット保守、ネトウヨになるとでも言うのだろうか。宇都宮健児や細川護熙に票を入れなかった人たちが、どうしてネット保守、ネトウヨになるのであろうか。若い世代の支持を多く受けたというが、その若い世代がこれから少なくなってくるのである。今の若い世代が、歳をとってもネット保守、ネトウヨであり続けるとでも言うのだろうか。
ネット保守、ネトウヨが政治勢力として主流になることはないが、無視できない勢力になるという見方も私はしない。それなりの投票数は獲得するであろうが当選するとは思えない。むしろ、無視してよい勢力になると思う。
東京はネット保守、ネトウヨでどうこうできるものではない。東京は世界で最先端のサービス産業都市になる以外に生き残る道はない。今の産業構造では若者に未来はないと言われ続けて20年たった。この間、この国は何ら変わることはなかった。20年後の今、確かに若者に未来はない国になった。その若者の行く先がネット保守、ネトウヨというのはあまりも貧困すぎる話ではないか。
東京には本来、やるべきこと、変えなくてはならないことは山のようにあり、それらをかたっぱしからどんどん「やっていく」ことが必要なはずだ。脱原発というのは、そのやるべきこと、変えなくてはならないことのひとつでしかない。
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