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September 11, 2013

円滑で密接な日米関係のために

 安倍政権において日米関係が悪化している。

 9月7日の東京新聞によると、先日、サンクトペテルブルクで開かれたG20での日米首脳会談で安倍総理はオバマ大統領に日米関係の強化を強調したが、当のオバマ大統領はこれに賛意を述べず、逆に安倍総理に沖縄や尖閣諸島をめぐる中国との対立が激化しないようくぎを刺されたと報道している。この記事は、G20での日米首脳会談の真実を正しく伝えた唯一の記事だ。

 大杉はるか記者はこう書いている。

「安倍首相は五日のオバマ米大統領との会談で、集団的自衛権の行使を容認する憲法解釈の変更を検討していることなどを紹介し、日米同盟の強化が目的だと強調した。しかし、オバマ氏から賛意は得られず、逆に沖縄県・尖閣諸島をめぐる中国との対立が激化しないようにくぎを刺され、日米の温度差が表面化した。」

 また、安倍総理の「国家安全保障会議」の設置は日米同盟強化を見据えたものだという説明に、オバマ大統領はさして関心を示すことなく2プラス2で議論をしていくことを述べたという。ようするに、オバマ大統領は日本の憲法改正とか集団的自衛権の行使とかはどうでもいいことなのであろう。オバマ大統領は中国による強制的な問題解決には反対したが、日本にも自制を求めたという。

 そして記事はこうしめくくられている。

「日米首脳会議は、米国の関心が日本独自の安全保障政策よりも、日中関係の悪化によるアジア地域の不安定化にあることを示した。」

 これまで通りの日米関係の維持と強化を述べる人々は、安倍総理と同じく、あたかもアメリカの意向に沿うような対応をアメリカに示そうとする。しかしながら、当の相手のアメリカは日本の願望など知ったことではない。アメリカが求めるものは、アジア地域の安定である。

 日米同盟は日本側のことばかりではなく、もっと大局的に考えなくてはならない。日本が対米関係をどうしたいのかということではなく、まずアメリカが対日関係をどうしようとしているのかを見なくてはならない。必要なことは、アメリカは対日関係において何を求めているのかということであり、それに対して日本は対米関係をどのようするのかということである。日本は対米依存をやめてどうするのか、右翼のナショナリズムで自主独立するのか云々といった日本の国内的なことはまったくの的はずれの話だ。そういうことを言っている人は、問題の本質がアメリカ側の対日関係の変化であることがわからない、国際社会がわからないただのバカなのであろう。

 中国に対してアメリカは、日本の安全保障を実行してくれるだろうか。答えはノーだ。これまでのオバマ政権の対応とアメリカの世論を考えると、日本が望むかたちでの中国に対しての日本の安全保障をアメリカが実行する可能性は著しく低いと判断するのが妥当である。日米同盟を当然で自明のこととする従来の日本の安全保障が成立しなくなりつつあることだけは確かであり、我々はそのことを自覚すべき時期にきている。対米依存の安全保障は、もはや時代遅れのものになっている。また、そうした考え方はアメリカ側の意向にも合わないため、安倍総理のように日米関係がちぐはくなものになってしまっているのだ。

 日本の安全保障は、アジア地域全体の視野を持って考えなくてはならない時期になっている。そして、そう考えていくことが、実は円滑で密接な日米関係をもたらすのである。

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