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April 03, 2013

イラク戦争から10年がたった

 先月3月の20日はアメリカのイラク戦争の開戦10年目であった。今となっても誰も顧みることはなく、イラクという国に2006年まで我が国の自衛隊が駐留していたのだが、そうしたことも今やすっかり忘れ去られたようだ。

 イラク戦争とは、アメリカが911以後、中近東の民主化なくして自国の安全を保つことはできないと考え、大領破壊兵器があるという理由をでっち上げ、世界からの非難に耳を傾けることなく、他国の政権交代を軍事介入によって強行させたアメリカ建国史上最も愚劣な行為のひとつである。

 今の国際社会でのアメリカのプレゼンスの衰退を招いたのは、今のオバマ政権ではなく、ブッシュ政権が行ったイラク戦争である。今、オバマは東アジアや中近東でのアメリカの威信の失墜を批判されている。しかしながら、深刻な問題となっている財政の強制削減も、元を辿ればブッシュ政権での財政政策の失敗による。すべては共和党とブッシュ政権及びイラク戦争を推進したネオコン一派が、今日のアメリカの衰退をもたらしたと言っても良い。オバマはブッシュの後始末を負わされた政権なのである。

 イラク戦争によってイラクに民主主義社会が誕生したであろうか。イラク戦争を始める前、ネオコンの一人、リチャード・パールはイラクを日本のようにすると言っていた。軍国主義国家であった日本を、アメリカが占領政策によって民主主義国にしたように、イラクもまたアメリカによって民主主義にし、イラクを始めとして中近東の国々を民主化すると言っていた。

 フセイン以後のイラクが、どうなったは言うまでもない。今やイラクは、先が見えない混乱の中にある。

 イラク戦争の開戦前、多くの人々がこの戦争はアメリカに利益をもたらすものはなく、むしろアメリカの衰退を早めるものであると反対をしていた。イラク戦争後、アメリカはその通りに衰退した。

 戦争の皮残業の愚かしさは、ベトナム戦争で学んだはずなのに、平然と同じ誤りを繰り返したのがネオコンである。例えば、シンクタンク「アメリカ新世紀プロジェクト」のドナルド・ラムズフェルド、ポール・ウォルフォウィッツ、ジェブ・ブッシュ、リチャード・パール、リチャード・アーミテージ、ディック・チェイニーらは、10年後の今、誰一人としてそのことについて反省をすることなく、平然とオバマを批判している。愚かしいとしか言いようがない。

 イラク戦争以後、紛争地帯に大国が軍事介入をしてもなんの意味もないことが立証された。しかしながら、ではそうした数多く犠牲者を生み出している紛争地域に対して、国際社会はどうしたらよいのかということについて、この10年間なんの進展もない。

 日本政府はイラク戦争を支持し、イラクに自衛隊が派兵されたことについて、あれはなんであったのかということも論じられていない。そして、10年たった今年1月のアルジェリア人質事件の後、外国駐在の企業の民間人が危機的状況の時に自衛隊が警備することが可能かどうか騒がれ始めている。ようするに、この10年間、何も考えてこなかったのだ。

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