米軍を日本防護に引きずり込む
産経の[防衛オフレコ放談]「米ミサイル防衛の「最高機密」 日本守る気ゼロ」は大変おもしろかった。未読の方々はぜひとも読んでもらいたい。
「迎撃オペレーションに限っていえば、米海軍が米領土の防護しか眼中になかったと指摘せざるを得ない。これには米海軍との「一体感」に自信を示してきた海自には落胆する幹部も多かったという。」
という箇所には大笑いした。
そして、まったくもって当然のことが書いてある。
「ただ、海自内には「米軍の非」ととらえる雰囲気はない。「自分の国は自分で守る」のは自明の理だからだ。弾道ミサイルで自国が攻撃される危険性が高まれば、持てる能力を自国向けにあてるのは当然だ。」
産経新聞が述べているように、実際のところ、アメリカは日本守る気ゼロどころか、そもそも日本を守る気はない。自衛隊にあるのは米国への不信感である。では、アメリカ側はどうかというと、こちらも自衛隊への不信というか、そもそも日本を頼むに値する国とは思っていない。原発事故対応ひとつをとってみても、この国が危機的状況にまともに対処できる国ではないことは、国際社会、少なくともアメリカはわかりすぎるほどよくわかっている。
だからこそ有事の際に必要なことは、この産経の記事にあるように「米軍を日本防護に引きずり込む」ことが必要なのだ。日米安保を日本の観点に立って考え直す必要がある。
考えるべきことは、日本が生き残るために米軍をどう利用するのかということであり、自由と民主主義を守るとか、日米は共通の価値観で結ばれているとか、強固なる日米同盟とかいった題目を掲げていさえすればいいわけではない。何度も言うが、米軍を日本防護に引きずり込む必要がある、だからこそ、日米は密接でなくてはならない。これが日本にとっての日米関係であり日米安保なのである。
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