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April 13, 2012

韓国は発展している

 韓国の新聞の中央日報オンライン日本語版にコラム「噴水台」というのがある。4月11日のそれは「「韓国はまだまだ」と話していた大前研一氏…今は何と言うだろうか」というタイトルで、サムスン電子について大前さんが述べたことを論じている。

 書き手であるペ・ミョンボク論説委員氏は、サムスン電子と韓国経済について問題点を指摘する大前さんにやや腹立たしくなり、サムスン電子と今やサムスン電子より収益が下になったソニーの実績表を突きつけたという。

 ペ・ミョンボク論説委員氏はこう書いている。

「予想通りだった。サムスン電子の成功を認めながらも、「サムスン電子を韓国企業と考えれば誤算」という奇怪な答弁が返ってきた。サムスン電子は外観だけが韓国企業であり、実際には日本企業の強みと長所を徹底的に内化して自分のものにした事実上の日本企業だという論理だった。サムスン電子は日本という母体とへその緒でつながっているという表現まで使った。サムスン電子は韓国で日本製品の最大輸入会社であり、核心部品・装備を日本に依存しているという事実を忘れてはいけないという言葉も述べた。」

 ここでまず思うのは、「サムスン電子を韓国企業と考えれば誤算」という大前さんの言葉を奇怪な答弁としていることだ。大前さんのグローバル企業論では、ある国の企業がグローバル企業としてやっていくには、その国の会社ではなく、あたかも外国の会社のようになって当然であるとする。

 サムスン電子が先行する日本企業に学び、日本企業そのものになったかのようになったことは、日本企業になったからではなく、それほど他の国の企業になれたということで褒めているのだ。別に日本企業でなくても、アメリカ企業でもなんでもいい。

 このへんを理解せず、大前さんはあくまでも日本の方が韓国よりも優れていると言っていると解釈するのは間違いだ。今や韓国は発展している。日本の自動車・家電製品は、韓国・台湾(と中国大陸)の企業に大きく遅れをとっている。

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