石原都知事による「ヘリテージ財団」での講演
石原都知事の東京都による尖閣諸島購入の発言は、都知事がアメリカの「ヘリテージ財団」に講演で発言したことである。この尖閣諸島購入発言が(当然だけど)大いに持ち上げられているわけであるが、実際のところ石原都知事は「ヘリテージ財団」でどのような講演を行ったのだろうか。
この4月16日の「ヘリテージ財団」での石原都知事の日本語での講演は、「ヘリテージ財団」のサイトで見ることができる。
Apr 16 The U.S.-Japan Alliance and the Debate Over Japan's Role in Asia
The Heritage Foundation
都知事は日頃の言論と同じく、相変わらずのことを言っている。その内容について、同意できるところもあるし、そうでないところもある。しかしながら、彼が共和党保守系のシンクタンクである「ヘリテージ財団」で堂々とこうしたことを言うということは、これはこれで高く評価すべきだと思う。日本の政治家はなぜこういうことをやらないのかわからない。民主党には英語ができる人が数多くいるではないか。
そして、アメリカという国は、保守であろうとリベラルであろうと、どのような政治信条であろうと、堂々と自分の見解を正面から言う人はきちんと評価される。というか、自分の見解を言うということは、アメリカでは当たり前の、なんでもない、当然のことなのだ。まあ、この日本人は変わった人だなとは思われてはいるだろうけど。
都知事の講演の後でのパネラーのスピーチでは、都知事の講演の英語通訳がそこまで通訳しなかったのか、東京都による尖閣諸島の購入ついてはまったく触れていない。しかし、通訳されていたとしても、アメリカ及び国際政治において、どうでもいいことなので触れるに足りずだったのだろう。そのどうでもいいことが、日本国内では大騒ぎになっている。
しかし、盛り上がりに欠ける講演会だよな。今のワシントンでは、日本の扱いはこんなものなのだろうか。本来は、アメリカの対中国政策において、日本の役割を強く押し出すことができるはずなんだけど、そういう前向き(?)な内容は出せなかったのかね。
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