普天間移設
沖縄県民の感情としては、在日米軍がいて欲しいと思うわけがなく、こんなもんは即刻出て行って欲しいと思っているであろう。しかしながら、ではそういうわけで、在日米軍さんには出て行ってもらいましょうというわけにはいかないのも事実である。
これまで、沖縄に在日米軍が集中して存在していることについて、広く国民的な認識になることはなかった。そうならなくても、沖縄に在日米軍を置くことがなんとなく通ってきたのは、その見返りとして、政府は沖縄に基地交付金や産業振興策の便宜を図ってきたからである。沖縄としては、基地を押しつけられるのはイヤだけど、お金が入るのならやむを得ないなで、戦後半世紀やってきた。しかし、それがついに通じなくなってきたというか、そもそも、そうした「恩典」で沖縄の産業発展はできないということがわかってきたと言えるだろう。
在日米軍基地を沖縄に置き続けることによって、沖縄の産業が発展するわけではない。しかし、何度も強調するが、現状では日米安保を継続させ、アメリカ軍を日本国内に置くことは避けられない。
では、どうしたらいいのかというと、オールクリアにして、最初からやり直しすかない。最初からとは、日本における在日米軍の存在意味を再認識することからやり直すことだ。コレコレこういうわけでアメリカ軍は日本にいる、ということを明確にすべきだ。もちろん、仮に日米安保を破棄した場合、どのようになることが想定され、それに対してどう対応するのかといったことも考えなくてはならない。中国の軍事力や朝鮮半島有事の場合どうなるかということももっと公開すべきだ。
とにかく、これまで、そうしたものすべての論議がなく、ただ在日米軍がそこにある、という状態だった。もはやそれでは進展することができなくなったと言えるだろう。そして、なぜ沖縄なのかということも、もっとオープンな場で論議する必要がある。要は、日本国の防衛の話であり、日本国のことは日本国の国民が決めるべきことだ。そして沖縄のみなさんも日本国の国民である。アメリカがどうこうというのは、その次の話なのだ。
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