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November 15, 2008

Yes We Can - Barack Obama Music Video

 思えば、オバマが大統領になるためには、ブッシュという最低の大統領が必要だった。2000年の大統領選挙でアル・ゴアが選ばれたとしても、ここまで大きな変革は起きなかった。ブッシュのアメリカ、こんな世の中は嫌だという意識がオバマを大統領に選んだ。政治は、希望の光を人々に示すものである。今のアメリカの政治を見ていると、それがよくわかる。

"Yes we can.

It was whispered by slaves and abolitionists as they blazed a trail toward freedom through the darkest of nights.

Yes we can. Yes we can.

It was sung by immigrants as they struck out from distant shores and pioneers who pushed westward against an unforgiving wilderness.

Yes we can."

何度聞いても感動する。

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「経済・政治・国際」カテゴリの記事

Comments

お久しぶりですこんにちは。
政治とか経済とかの『ハード』も確かに重要なことなのかもしれないけど、何かが本当に『チェンジ』するのは、なんかもっとなにか原因がよくわからないもののせいだと思います。むりやり言えば、『民意』と『時流』があわさったような。
もちろんハードが変わればもっといろんなことが育ちやすくなることがあるというのも確かなのですが。

Posted by: 三日 | December 15, 2008 at 01:33 PM

上のコメントですがこっちがシロウトで半分なのに生意気なことを言って済みません。
記事削除に代えます(このブログサービスじゃできないみたいなので…)。

Posted by: 三日 | December 15, 2008 at 06:58 PM

三日さん、

20世紀後半のフランス思想で以下のことがありました。

人の意識は、「ハード」というか環境というか社会、つまり「構造」によって「作られる」という考え方があります。カンタンに言いますと、構造主義思想という思想はそう考えます(カンタンに言うと、ですけど)。これに対して、人の意識は環境がどうであろうと、そんなものには左右されず、個人の主体的な意識が個人の意識を作るという考え方があります。カンタンに言いますと、実存主義思想という思想はそう考えます。

それじゃあ、結局のところはどうなのか、ということで、1970年代に構造主義のレヴィ・ストロースと実存主義のサルトルの間で論争になりました。この時点では、やっぱ構造が重要であるということでレヴィ・ストロースの一応「勝ち」ということになっています。人の主体性なんて、その社会や文化や神話の産物でしかないのである、ということです。しかしながら、うーん、本当に人の意識は構造で規定されるものなのだろうという疑問は残り続けます。そう言いきっちゃっていいのだろうか。このへんを掘り下げていったのがその後のポスト構造主義です。

ポスト構造主義は、構造が人の意識を規定する。これはその通りである。しかしながら、それじゃあなんで構造って変化するのか、と考えました。社会には革命があり、文化も変わります。そうした構造変動はなぜ起こるのかということです。構造が人の意識を規定しているのならば、構造ってずっと変わらないものということになりますよね。しかし構造は変わっていきます。ポスト構造主義が到達した結論は、結局それは、人の意識は構造に規定されながら、かつ(この、かつ、というところが大切です)構造に規定されない部分もあって、それが構造を変えていくのではないか、ということです。人の主体性とは、なにか。それは構造の規定されつつも、構造それ自身を変えることができる(つまり、構造に規定されない、構造を超える)ものなのではないか。というか、そうしたものを「主体性」と呼びましょう、と考えたわけです。

ここ、重要なので強調しますが、この「主体性」、具体的に言えば、アルチュセールが言う「主体性」は、サルトルがかつて言った「実存」とは根本的に違います。構造なんて、どうでもいいということじゃあないのです。人の意識は構造の産物であり、構造にビルトインされているんです。そうでありつつ、構造を超えて、構造を変えることができるものなのです。それが人間の「主体性」の本当の姿なんだというわけです。

アルチュセールがなぜそう考えたのかといいますと、この人はマルクスの思想を再解釈したんです。マルクスは、人間は社会的諸関係の総体であると述べ、上部構造(意識や文化)は下部構造(物理的なもの、経済)に規定されると述べました。そう見てみると、マルクスは構造決定論になるわけですが、その一方で、マルクスは意識が(ちょっとここ表現がむずかしいので、カンタンに言っちゃいますけど)「ハード」みたいなものというか、「構造」みたいなものなるプロセスを論じています。マルクスは、歴史の過程を以下のように考えました。

人の意識は構造の産物であり、構造に規定されている。
その構造の産物であり、構造に規定されている人の意識が、構造を超えた意識を生み出す。
構造を超えた意識が構造を変動させる。
変動した構造がまた人の意識を生産し、人の意識を規定する。
その構造の産物であり、構造に規定されている人の意識が、構造を超えた意識を生み出す。
以下、これの繰り返し。

アルチュセールはここから学びます。構造なのか、実存なのか、という二者択一のレベルじゃあないんだということを彼はマルクスから学ぶわけです。こうしたアルチュセールの思想は、今日、構造主義的マルクス主義と呼ばれています。

というわけで、アメリカの話に戻ります。

私は、今回の都市部のリベラルや若者たちの強い期待感と支持を受けて、オバマが大統領に就任したことに、アメリカの社会の活力、ある種の健全さを感じます。それは、同様に、かつて中部や南部の保守主義者の支持を受けて1981年に大統領に保守主義のレーガンが就任し、以後、保守主義の革命が行われたことにもアメリカの社会の活力、ある種の健全さがあることを感じます。

アメリカという国は、上記の文章で言えば、

人の意識は構造の産物であり、構造に規定されている。
その構造の産物であり、構造に規定されている人の意識が、構造を超えた意識を生み出す。
構造を超えた意識が構造を変動させる。

ということが、わりあいカンタンにできるようになっている。というか、構造の基本設計が、そうした自己で自分の構造を変革するシステムになっているということです。自分で自分の構造を変えることができる仕組みをもった構造が、一番優れたシステムなのです。その設計の根本を作ったのは、アメリカ合衆国を建国したワシントンやジェファーソンたちです。

まあ、どこの国でも大体、上記のような社会変動のプロセスを持ちます。持ちますが、部族社会や親族社会、共同体社会の構造は、上記とはまた別の構造を持っていまして、なかなか、きっぱりと割り切れるものではありません。そして、どの国も、21世紀の今日では一応みなさん近代国家の形態をしているわけですが、多かれ少なかれ、その国がかつて部族社会や親族社会、共同体社会であったころの名残を引きずっています。ですから、そうきっぱりとできないところがあります。日本なんかも、そうですね。しかしながら、人類社会の中で唯一、アメリカ合衆国は、そうした「過去」がなく、いわば、北米大陸の大地の上に、ある日突然人工的に建造した国家なので、上記のことがわりあいカンタンにできるようになっているのだと思います。

Posted by: 真魚 | December 17, 2008 at 11:37 PM

舎さん、

ソ連の国歌は、今聴いてもいい国歌ですなあ。ウォーレン・ベイティの映画で『レッズ』というのがあります。1917年のロシア革命を記録したアメリカ人ジャーナリストのジョン・リードの半生を描いた映画です。「インターナショナル」が流れるシーンは感動します。

これからますます、ネットが社会主義イデオロギーを普及させるのではないかと思います。社会主義はネットを通して復活するかもしれません。そのへんがまあ、私の関心事ですね。

Posted by: 真魚 | January 03, 2009 at 11:23 PM

舎さん、

ロシアは変わりつつあります。プーチンは、今後長期間にわたってロシアの指導者であり続けます。このプーチンのもとでロシア経済は今大きくなりつつあります。ロシアは脅威ではなく、経済関係の相手です。

Posted by: 真魚 | January 03, 2009 at 11:41 PM

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