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February 02, 2008

DavosにてCondoleezza Riceかく語りき

 世界経済フォーラム年次総会、いわゆるダボス会議での、コンドリーザ・ライス国務長官のOpening AddressをYouTubeで見ることができる。

 この演説は、民主主義が人類普遍の価値なのであるという確固たる理念をもって、アメリカは世界に民主主義を広げていくという使命感を持っている国であるということを見事に述べた演説である。この理念こそ、アメリカが大英帝国の植民地から独立した理念であり、アメリカ合衆国がアメリカ合衆国であるための理念であると言ってもいい。アメリカというのは、革命によって生まれた国なのであるということを実感する見事な演説である。このスピーチは、アメリカの政治、外交に関心のある者は必聴のスピーチであろう。

 ライスは、こう語る。

Yes, our ideals and our optimism make Americans impatient, but our history, our experience, should make us patient at the same time. We, of all people, realize how long and difficult the path of democracy really is. After all, when our Founding Fathers said “We the People,” they did not mean me. It took the Great Emancipator, Abraham Lincoln, to overcome the compromise in our Constitution that made the founding of the United States of America possible, but that made my ancestors three-fifths of a man.

So we Americans have no reason for false pride and every reason for humility. And we believe that human imperfection makes democracy more important, and all who are striving for it more deserving of patience and support. History provides so many affirming examples of this.

After all, who would have thought that Japan would be a pillar of democratic stability in Asia? Once, that seemed impossible. Now, it seems inevitable.

 しかしながら、である。

 イギリスのブレアは、この演説を聴いて感動したそうであるが、ライスの語る、アメリカによる民主化に成功した国の住人であるワタシはこの演説を聴いて、アメリカって、こういう国だよなあということしか思えない。ライスの言っていることが間違っているというわけではない。これは、これで正しい。良くも悪くも、アメリカというのはこういう国であるということを我々は理解すべきだと思う。こういう国がないと、人類社会っていうのは、えらく窮屈なものになるだろうなとも思う。

 しかし、その一方で、強制的な民主化というのは、他の国からすれば迷惑以外のなにものでもない。この演説が言っていることは、つまりは、「民主化」される側の迷惑なんてしっちゃいません。「民主化」されるってことは、最高にすばらしいことなんだからっていうことだ。しかし、そうではないということを、アメリカは過去に何度も経験している。ライスは、歴史の例に日本を出して、ベトナム戦争には触れない。ベトナム戦争は、なかったこと(これを某アニメの用語で言うと「黒歴史」)(笑)にしたいのであろう。

 ちなみに、同じく革命によって生まれた明治の日本は、隣国の朝鮮に「近代化」をもたらそうと様々なことを行った。しかしながら、それらは全部裏目に出て、結局残ったものは、朝鮮の人々からの恨みだけだった。他人の国を民主化するというのは、その国の人々の恨みを買うものなのである。だから、今、世の多くの国々は、そんなことはしない。唯一、やっているのがアメリカである。そして、アメリカもまた恨みを買っている。

 それともう1点、この演説が終わったライスに向かって、おずおずと手を挙げて、ワタシはこう質問したい。

 レッミー、アスク、アー、ジョージ・ワシントンは大統領職を離任するときに告別演説の中で、世界のいずれの国家とも永久的同盟を結ばないことを述べましたけど、それはどうなるんですかぁ。それと、保守主義の本流は外国不介入主義ですけどぉ。この外国不介入、つまり孤立主義というのも、アメリカの建国以来の理念にあります。すなわち、アメリカの外交理念には、その根底に相反する二つの考え方があり、今、国務長官が述べられたことは、ある一方の考え方なのじゃあないでしょうか。

 ここで、共和党リバータリアンが「そうだあ」と声をあげ、ネオコンや共和党右派は「なにをいうかあ」「そんな歴史事実はない」と声をあげ、ついでに、スタートレックのファンのトレッキーが「艦隊の誓いを忘れたのかぁ」と声をあげる(知らない人、意味不明)(笑)かくて喧喧諤諤の議論になる・・・・。

 はあ、アメリカの政治思想って複雑ですねえ。

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Comments

 アメリカの傲慢さが良く分かる一文ですね。下手したらファシズムより危険な思想です。アメリカ流「民主主義」という奴は。

Posted by: アッテンボロー | February 04, 2008 at 12:50 AM

アッテンポローさん、

傲慢ですな。アメリカの最大の欠点は、自分たちが傲慢であるということに気がついていない、つまり、自己を相対化できないということだと思います。まあ、わかっている言論人、政治家も多いのですが、国家全体として見てどうかというと、アベレージを対象とせざる得ませんから、まあ、わかっていない国ですね。自己を相対化できず、それでいて軍事力だけは地上最強の戦力を持っています。だから、危険です。

Posted by: 真魚 | February 04, 2008 at 01:11 AM

せめて、アメリカの”民主主義”ではヘルメットをかぶってタオルで顔を隠す必要はありませんよね。内ゲバなんかもありませんし。 レーニン スターリン ポルポト 金正日 毛沢東 カストロ ゲバラ などなど… アメリカの民主主義は拒絶します!

Posted by: マイク | February 04, 2008 at 07:14 AM

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