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November 24, 2007

再開に向けて、努力しております

 産経の古森義久記者が例によって例の如く「冷却化する日米同盟」ということを報道している。

「日米両国の安全保障関係が従来とは異質の冷却をみせ始めたことへの懸念が、米側関係者の間で表明されるようになった。日本側がインド洋での国際安保活動から離脱する一方、米側が日本の激しく反対する北朝鮮の「テロ支援国家」指定解除へと進むことが両国の安保協力に深刻なミゾを生み、日米同盟の基盤に悪影響を及ぼし始めたという懸念である。」

 とのことだ。日本としては、今回の選挙で圧勝した民主党の代表が「アメリカ主導の戦争なんかに荷担しない」と言っているので、こらもうニッポンも民主主義なので、民主党の意見に従わざる得ないので給油活動をやめました、ということなのであるが、アメリカ様としてはおもしろくないであろう。

 ここでアメリカが、ああ、俺たちがきちんと国連承認をとる手回しや裏工作をしていれば、子分のジャパンも自国の野党のために苦労しなくてすんだのになあ、思えば今の大統領の父親は湾岸戦争では国際社会の承認をとってから戦争を始めた、しかしながら、あの息子にはそんな外交手腕はないし、などと思うわけがなく(ホンネではそう思っているだろう)、なんだとう、オレ様にさからうのか、というわけである。

 しかしながら、もっかパキスタンの国内状況は、おおもめにもめている

 ブッシュ政権がムシャラフ大統領にアイソがつきたということになれば、アメリカによるムシャラフ支援は「オワリ」ということになる。そうなると、日本による給油活動も「オワリ」ということになる。我が国としては、テロとの戦いのためにパキスタン海軍に給油をしていたんじゃあないのですか、と言いたいところであるが、当のアメリカにしてみれば、こうしたもんなのである。こうしたもん、のために海自のみなさんは家族と別れ、遠く離れたインド洋まで行かざる得なかったと思うと怒りがこみ上げてくるのであるが、それはそれとして。(自衛隊って、いつもこうやって政治の道具に使われるのだ。)

 「オワリ」ということになるになるのだけれど、アメリカ様の子分の日本国の政府としては、親分国から「オワリ」の指示がこない限り、海自のインド洋での給油活動再開に向けて努力しなくてはならない、というわけである。

 パキスタンがこうなっている情勢の中で、我が国の総理大臣はシンガポールで「海上給油は日本の繁栄にとって、欠くことのできないひとつの方策だ。」と堂々と述べ、インド洋の給油活動再開のための補給支援特別措置法案の意欲を示したというのはお笑いなのか、あるいは、そこまで「姿勢」をアメリカ様に見せなくてはならないという悲劇なのか、よくわからんが。とにかく、もっかのパキスタン情勢とかアメリカの対パキスタン政策とかは、日本政府にとってはどうでもよくて、とにかく、ひたすら「再開に向けて、努力しております」という態度をアメリカ様にお見せすることが、安倍政権を継いだ福田首相の課題なのであろう(なんだかなあ)。

 仮にアメリカとパキスタンの関係が悪化して、アメリカのパキスタン支援が「オワリ」になったとして、その直前に補給支援特別措置法が通ったとしたらどうなるのであろうか。海自にどこへ行けというのか。考えるとおもしろいけど(笑)。

 当然のことながら、新テロ特措法案も小沢一郎は「うん」と言わない。よって、国会会期は再延長となるだろう。でもって、産経で小森義久記者が「さらに冷却化する日米同盟」とか「とことん冷え切った日米関係」とかいった記事を書くのであろう。で、きっと、年明け早々、衆院解散と総選挙になるのではないか。

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Comments

舎さん、

オーストラリアでも対米従属から親中へと流れが変わっています。京都議定書にも批准する方向です。とうのアメリカですら、数多くの企業が中国に工場を置いています。米民主党の考えは、アジアの覇権は中国に任せるということであり、米中二国がアジアを統治するということです。日本は、この状況に対して何をするのか、これからのアメリカと中国に対してどうするのか、ということをしっかりと考える必要があります。しかしながら、そうした枠組みで考える人があまりにも少ないように思います。

Posted by: 真魚 | December 01, 2007 at 12:24 PM

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