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December 29, 2006

「9.11」をどう考えるか

 サイト"分解 『911 ボーイングを捜せ』"「リンク・参考文献」「掲示板、ML等の論議」から、ここにアクセスしてくる方々もいるようなので、再度、ここで明確にしておきたい。

(1)私は「9.11」がアメリカ政府の陰謀ないしは自作自演であったとは考えていない。
---->そのことはエントリー記事に書いている。

(2)政府の情報機関は、同時多発テロの可能性を察知していた。
---->2001年7月10日、アメリカ本土でのアルカイダのテロ活動の可能性があることを、CIA長官テネットが国家安全保障担当大統領補佐官コンドリーザ・ライスに報告していることを、ワシントンポスト紙のボブ・ウッドワードが『State of Denial』で書いている。さらに、テネットはラムズフェルド国防長官とアッシュクロフトFBI長官にもそのことを伝えたことが報道されている。

(3)ユナイテッド航空93便の墜落事件について、未だ明らかになっていない部分がある。それらの部分は、しかるべき政府機関がしかるべき情報を提示すれば明らかになるものもある。しかしながら、それらの情報が公開されていない。この現状をもって、ユナイテッド航空93便の墜落事件に不明な点はまったく存在しないとは主張できない。

 上記の3点から、私はいわゆるLIHOPに近いが、LIHOPの言う、政府は知っていてテロをやらせたという見方を私はしない。ブッシュ政権は「9.11」の後、これをイラク戦争に利用したのであって、事前からそうすることを計画していたとは考え難い。従って、こちらのウェブの言う「(真魚氏は)LIHOPに近い反陰謀説の立場」というのは正しい。

 こちらのウェブが言う「(真魚氏のような人々が)一番始末が悪い」のは、私が陰謀説否定論者の説明は、陰謀説論者の主張の反論にはなっていない、としていることであろう。確かに、陰謀説否定論者からすれば、これでは陰謀説論者の存在を認めることになってしまう。しかしながら、繰り返して強調したいが、ユナイテッド航空93便の墜落事件も含めた「9.11」同時多発テロ事件には謎の部分が多い。そのことが、工学的、技術的な間違いを伴う陰謀論者の疑問を生み出している。それらの間違いを糾すことは、たいへん重要なことであり必要なことだ。しかし、それらの間違いを糾してもなお不明な点が残る。そこに不明な点がある以上、懐疑心を持つことを否定することはできないと私は考える。

 まあ、こういう健全な懐疑心を持つ輩が「一番始末が悪い」んだろうなあ。
 というか、論点がずれているように思うのですが。

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Comments

真魚さん、

<<そのことが、工学的、技術的な間違いを伴う陰謀論者の疑問を生み出している。それらの間違いを糾すことは、たいへん重要なことであり必要なことだ。しかし、それらの間違いを糾してもなお不明な点が残る。そこに不明な点がある以上、懐疑心を持つことを否定することはできないと私は考える。

そのために、税金を使うんですよね。そのために税率を上げるんですよね。そのためにもっと政府を大きくするんですよね。

それともそのお金を必要としている人に。たとえば、New Orleansの人たちに援助として渡せば、現地の民主党政治家はもっと喜ぶんですよね。

人間が関与する温暖化を否定する科学者が調査を行えないようにするために陰謀説対応にお金を使うんですよね。

MikeRossTky

Posted by: マイク | December 29, 2006 at 08:05 PM

Mike,

連邦政府の財政赤字を大きくしたのは、過去ではレーガンであり、今ではブッシュですよ。共和党は言っていることと、やっていることがまったく違うのです。

フォード元大統領もイラク戦争に反対だった。先日、イラク研究グループがアメリカ軍は撤退すべきだと報告した。にもかからず、ブッシュ政権は派兵の増加を決定した。その予算は、すべて国民の税金。アメリカ国民は、イラク戦争に反対しているというのに、なぜこうしたことができるのでしょうか。

Posted by: 真魚 | December 29, 2006 at 09:09 PM

真魚さん、

<<連邦政府の財政赤字を大きくしたのは

アメリカの政府の構成はCongressが予算を組む。Executive Branchがそれを使うです。

民主党が何時も抗議しているのは、ブッシュ大統領が予算を”きちんと使いきっていない、使おうとしていない”です。

共和党が2006年に負けた要因の一つは共和党議員が保守思想から離れ、民主党のようにお金を”Earmarks”の形でどんどん使い、ブッシュも”Compasionate Conservatism”って馬鹿な名目でケネディーと組んで、連邦政府をもっと医療や教育の分野に持ち込んだからです。

確かに、大統領には予算を提示する力があります。また、Vetoを使って予算のやり直しを要求することが可能です。レーガンはこれを行いましたが、民主党が圧倒的多数と持つ環境ではなにもできませんでした。ブッシュはVetoをまだ使っていません。

予算的な事を考えるとクリントン時代が一番だったかもしれませんね。予算を全く増やす事ができなかった環境。保守系の下院がクリントンの予算を骨抜きにしましたから。もし、ブッシュが行った減税をクリントンが行っていたら、クリントン氏にもレガシーが… 残念ですね。

ISGについてはまたの機会に。ISGの構成、思想、などを考慮するとあまり使い物になる報告書ではないことは書かれる前から判ると思いますが… 真魚さんの場合はISGが出した報告が自分の意見に合うからだけの話だと。

MikeRossTky

Posted by: マイク | December 30, 2006 at 08:55 AM

ISGの報告については私もこちらで余りに宥和と対話が不明確だと書きました。

http://newglobal-america.tea-nifty.com/shahalexander/2006/12/post_a96c.html

イラクの兵力が少な過ぎるということは以前から言われていたことなので、増派は驚くに当りません。イラクとの開戦が不可避だったかどうかはニール・ファーガソンのColossusより引用します。

Open-ended "containment" ... would, on balance, have been a worse policy. Policing Iraq from the air while periodically firing missiles at suspect installations was costing money without solving the problem posed by Saddam....Sanctions may have disarmed Saddam but they were also depriving ordinary Iraqis.

などなど。国連のスキャンダルにも触れています。ファーガソンならイラク研究グループの面々より信頼できると思うのですが。

イラクとの開戦よりも、その後の占領政策に失敗があったと言えます。今のところのISG報告書は明確な政策を提言したとは言えないので、これをご神託のようにありがたがるのは考えものです。これから何を進言できるでしょうか?前回程度のものならISGなど存在意義が疑われます。

Posted by: 舎 亜歴 | December 30, 2006 at 11:22 PM

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