Friedmanの『The World is Flat』を読んでいます
現代のグローバル経済を理解するために、絶対読むべき本というものが何冊かある。ニューヨークタイムズのコラムニストのトーマス・フリードマンの本は、そうした必読文献の本である。1999年に出版された(日本語訳は2000年)『レクサスとオリーブの木』(思草社)は、その一冊(つーか、日本語版は上下巻2冊)だ。この本は、グローバライゼーションってなにという疑問に答える本である。
しかしながら、いかんせんこの本は2001年に起きた9.11以前の本であって、今や古典的作品になってしまった。世界はどんどん変わっていく。フリードマンは、この本の次に"Longitudes and Attitudes: The World in the Age of Terrorism"という本を2002年に出している。この本は日本語訳で読んだけど、あまりなんかなーという内容だった。
ところが、去年の2005年に出た最新作"The World Is Flat: A Brief History Of The Twenty-first Century"は、すごくおもしろい。これは"The Lexus and Olive Tree"の続編、2005年バージョンであると言えよう。
実は、この本は去年出た時にアマゾンで注文して入手していたのだけど、そのまま机の上に「いつか読むべき本」としてずーと置いてあった。そのうち、日本語訳が出るんじゃあないかな、そっちで読めばいいやと思っていた。ところが、なんか全然日本語訳が出る気配がないんですね。
というわけで、先日、なんか読もうかなーとか思って、手にとってページをめくって読み始めてみると、こりゃあめっちゃおもしろいではないか。こんなおもしろい本を、今まで机の上に置きっぱなしであったワタシはアホであったとつくづく思った。現代テクノロジーが経済をどのように変えて、この世界がどのように変わっていっているのか、ということについてよくわかっちゃうのだ。
相変わらずフリードマンの本は、アメリカが一番正しいみたいな論調なのであるが、そこはアメリカのジャーナリストということで、その点は差し引くとしても、"The World Is Flat"は今年読んだ本のベストの一冊になるだろう。
まだ最初の方しか読んでいないので、読み終えたらレビューを書きます。ちなみに、このフリードマンの本と大前研一(大前さんは、フリードマンのこの本の中にも出てくる)の"The Next Global Stage"(なぜか今だに翻訳本なし)と"The Invisible Continent"(翻訳本はあるけど、なんか文章がよくわからない)の3冊は「深夜のNews」の推薦本です。
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