公職選挙法は改正すべきだ
衆議院選挙について、直前の今、思いつくままにつらつら書いてみたい。
マニフェストについて、先日いろいろ書いたが、なんだかんだ言ってもやはり民主党のマニフェストは自民党のものより良かったと思う。役人の作文をそのままもってきた自民党のマニフェストなど、もはや国民が読むことを前提にしていないことは明白である。そもそも、自民党は国民はマニフェストなるものを読んで政治を考えたり、投票を決めたりすることはしない。こんなもん、読むヒマのあるヤツはいないと思っているのであろう。
しかしながら、とりあえず良しと思う民主党のマニフェストであるが、なにゆえこれほど国民的支持を受けないのか。なぜ、民主党は伸びないのか。これは岡田党首にカリスマ性がないからではなく、スタッフの問題だと思う。なぜ、有能なスピーチライターやメディア対応専門のスタッフを採用しないのかと思う。
アメリカの政治では、いかに優秀なスピーチライターやメディア対応のスタッフ、コンサルタントを雇えるかどうかで、ほぼ決まる。ジョージ・W・ブッシュというアメリカ歴代大統領の中でC級かD級クラスと言ってもいい人物でさえ、合衆国大統領をやっていられるのは側近のスタッフが優秀だからである。特に、ブッシュの側近中の側近、次席補佐官のカール・ローブこそ、ブッシュを大統領にした男だ。この人物なくして、ブッシュはなかった。この人物こそ、(現実の政治なのだから、ダーティ・トリックが悪いとは思わないが)様々な悪事をして民主党を落とし込み、共和党大統領を作った人物である。ローブは、最近、機密情報漏洩事件で窮地に追い込まれている。この出来事は、悪事のカタマリのようなブッシュ政権を象徴する事件であったので、別の機会に書きたい。
小泉政権の選挙対策には広告代理店が関わっているが、民主党はどうなのかと思う。もちろん、広告代理店を採用すればいいというわけではない。日本の政治には、アメリカように専門のスピーチライターや政治コンサルタントが政治家をサポートする仕組みになっていない。このへん、そもそも日本の政治の何が問題であるのかというと、「政治」が国民に与える情報が乏しい、もしくは大手マスコミ記者クラブという枠組みしかないということである。もっと、多種多様でたくさんの情報のやりとりがなければ、おかしいではないかと思う。
選挙でいつもうざったく思うのが、朝の通勤時での駅前演説であった。なんでネットでやらんのかと思う。ネットでの選挙情報のやりとりの邪魔をしているのが公職選挙法である。今の公職選挙法では、ウェブもブログも全然使えない。全国各地を遊説するよりも、ポットキャストで何時間でも延々と演説なり対談なりができるのに、それが使えない。我々、投票者は、それらを自分のパソコンなりiPodなりで、いつでも好きな時に見たり、聴いたり、読んだりすることができる。そうしたことが可能な世の中になっている。新聞とテレビだけがメディアである時代は、もう終わったはずだ。それなのに、新聞とテレビが政治情報をこれまでと同じ枠の中に押さえている。大手マスコミは、(一部を除き)自民党支持である。そして、大手マスコミは、(一部も除かずみんな)自分たちが世論を主導していると思い込んでいる。日本の政治が変わることができない原因のひとつはここにある。
衆院選候補者のブログの更新ができない。民主党のホームページが公示後にページを更新したということで、総務省がそれは公職選挙法上問題があると言ってきたという。この国は、かくも、バカバカしいことをやっているのである。
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