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August 13, 2005

うわっつらだけの民営化・補足

 今週、拙ブログのアクセスカウントがものすごく急増しています。これはネットのさる場所で、拙ブログの04/08/17の記事「「年次改革要望書」というものがある」が紹介されたからです。そこでは、私の記事を紹介し、郵政の民営化はアメリカの要望であり、今回の小泉総理の郵政の民営化はアメリカからの要求に従ったものであると主張されています。拙ブログを紹介して頂いたことに感謝致しますが、その主張について、私の考えとは違うので補足します。

 私の意見は、アメリカの要求があろうがなかろうが、郵政に問題はあったわけで。民営化せよとアメリカが言おうがどうか関係はないと思います。誰が言ったっていいんです。アメリカから言われたから、どうこうということはないはずです。これをもって、内政干渉だとか、日本の主権国家が云々とか、アメリカの意思に屈する云々とか言うことは、狭い愛国心だと思います。そもそも「年次改革要望書」は、日本の郵政を民営化せよと要求していません。民間企業と同様の条件にして欲しいということを要求しています。アメリカは、今でも郵政事業は国営です。民営化すると、コストがかかりすぎるからです。アメリカは、日本の郵政を民間企業と同様の条件にして欲しいと言っているだけです。

 郵政が民営化されれば、結局、最終的には外資が乗っ取るという意見があります。私は、果たしてそうかと思います。不良債権が大量にある郵政を外資が買うだろうかと思います。むしろ、これまで日本国内の国債や地方債、公共投資等に投資されていたお金が、海外での投資にも使われるようになるわけですから、その意味では郵貯のお金が国際金融に流れます。そこで利益を上げられるかどうかということです。国際金融が、日本の郵貯をターゲットにすることは当然です。しかしそれが、イコール郵政が外資に乗っ取られるというわけではありません。

 アメリカ政府の要求であろうと、日本政府の自発的行動であろうと、グローバル化するということは、国際社会の中に出ていくということです。アメリカが要求してきたから拒否する、ではなく。誰が要求しようとしまいと、国際社会の中に出ていくことは時代の必然であると思います。しかしながら、現状ではまだまだ日本の数多くの部分は、国際社会の中でやっていくことができるようになっていません。だからこそ、それができる国になることが必要なのであると私は考えます。

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