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March 28, 2005

続・世界の民主化をやるわよ

 ライス国務長官のアジア歴訪についての続き。

 先週のTimeのMarch28号に、今回のライス国務長官のアジア歴訪についての記事が載っていた。"A Welcome Guest"と題されたこの記事を読んでみると、アメリカが中近東とヨーロッパによってへとへとになっている時に、"Asia just kept growing, and growing, and growing."だったのだという。ホンマにそうか、とアジアの住人の一人であるワタシなどは思うわけであるが、ここで言うアジアとは、ユーラシア大陸の東端の島国のことだけではないので、アジア全体で見れば"growing, and growing, and growing."であったのは事実であろう。

 この記事によると、アメリカのアジアでのexcellentな関係国は、日本と中国とインドの3国であるという。今、アジアは民主化の動きが高まっている。ライスの上智大でのKeynote speechは、そうしたアジアの未来をアメリカはどう考えているかという表明であった。

 ライスは、中国に対して直接的に対立する意思はなく、"We have no problem with a strong, confident, economically powerful China."と言っている。もちろん、これは"We believe," she said, "that when China's leaders confront the need to align their political institutions with their increased economic openness, they will look around then in Asia and they will see that freedom works."と言っているように、中国が経済成長をすることによって自由と民主化を推進することを「信じている」からであって、そういう方向に行かない場合は、また別の対応を取るということであろう。しかながら、そのへんは中国側も理解していると思われる。今のところは、アメリカと正面から対立することなく、アジアでの一応のアメリカの影響を認めつつも、自己のパワーを拡大していくであろう。

 この記事に、"Powerful nations don't quite trust on another."であると書いてある。ようするに、アジア各国はお互いを信用していない。中国には台湾問題があり、かつ、当然のことながら日中関係は良いとは言えない。中国とインドの間にも対立がある。

 この、アジアの主要各国が対立しているということは、アメリカのアジア統治にとってまったく都合が良い。ヨーロッパは、アメリカに対抗するためにEUを形成し、それは今のところ順調に稼働している。それでは、アジアはどうだろうか。アジアは、いかなる姿でアメリカやEUに対応するのか。もっかのところ、アメリカに対抗できるのは中国だけである。中国は、やがてアメリカに対抗するアジアの大国になるだろう。日本は、21世紀になっても、戦後60年間のアメリカとの従属関係を今後も続けるようだ。そのことは、いかなる意味を持つのか。

 ライスは、上智大学でアメリカが描くアジアの21世紀を語った。では、我々、日本人はどのようにアジアの未来を考えているのか。そうしたスケールで物事を考えなくては、今のアメリカと対座することはとうていできない。

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「経済・政治・国際」カテゴリの記事

Comments

真魚さん、

今回の記事も面白かったです。

>我々、日本人はどのようにアジアの未来を考えているのか。そうしたスケールで物事を考えなくては、今のアメリカと対座することはとうていできない。<

本当にそうですね…100年前の日本の偉人たちは結果どう進んだかはともかくとして、それを考えたから名を残したんで。

ただ“対座”しなくてはいけないのー?と言う疑問が。別に隣に座ってる(場合によっちゃ半歩くらい下がってる)のでもいいのでは?と。だって体が小さいのは事実なんだし…フェミニストじゃない女性ならこの感覚、分かると思うけど。今の日米関係って、皆が言うほど“従属”かしらん?give & takeで最終的にはお互いに利益を得ている部分も多いのに、それを認めるのはすごく嫌、みたいに見える。なんでなんですかね。

>アジアの主要各国が対立しているということは、アメリカのアジア統治にとってまったく都合が良い。<

その通りなのかもしれないけれど、過剰な、特に精神的な、米国依存と東アジアが使う国内取りまとめ用の“悪役ニッポン”がある程度改善出来れば日本にとってもそれはそんなに不都合ではないんじゃないですか。

個人的には日本に“中国中心のアジア共同体”は選択肢に無いでしょう?と。だって今以上に地位が下がるだけでしょうし、その場合は国家としての存在意義もあんまり無いだろうし。

これほど資本のボーダレス化が浸透している昨今、万が一アメリカがワシントンが言った“孤立主義”を再び行えるとして、実際、それをやられたら困る国は続々と出てくる…日本なんてその筆頭ですね。

その辺りの疑問をカバーしてくれる「日本のアジアの未来像」を提示して頂けたら飛びつきます、ハイ。

Posted by: kaku | March 28, 2005 at 09:02 AM

kakuさん、

対座しなければ、対話ができないではないですか。これは、新聞でライスと小泉総理が対面して座っている写真を見てそう思ったんです。アメリカは、少なくともアジアの未来像を持っているのに、小泉総理にはそうしたものがあって、ライスの前に座っているのだろうか、なんにもないじゃないかと思ったんです。

<<最終的にはお互いに利益を得ている部分も多いのに、それを認めるのはすごく嫌、みたいに見える。なんでなんですかね。>>

うーん、この疑問って、すごく重要なんですよねえ。

そろばん勘定で言えば、アメリカの「おかげ」というのはあるんです。戦後の食料危機を援助したのはGHQですし、日本経済が復興したのは朝鮮戦争による軍需景気です。戦後のある時期まで、アメリカは無償とも言っていい感覚で、様々な援助を日本に対して行っています。あの当時、アメリカは徹底的に日本に技術提供を行いました。もちろん、それは日本を一日でも早く西側陣営に組み込んで、アジアの防共(共産主義を防ぐ)の砦にしたかったというのはあります。しかしながら、その「おかげ」で日本が戦後の焼け跡から急速に復興して経済大国になれたじゃないのというのは確かにあります。てゆーか、そうなるように吉田茂がそうしたんです。

ですから、先日、別のコメントで、今の日本人は冷戦に勝利した感覚を持っていないと書きましたけど、これはある意味当然のことで、そもそも日本は冷戦に参加していたと思ってこなかったわけなんですよ。あれは米ソが勝手にやっているだけで、ウチラは知りません、ということにしたかったんだと思います。だから自衛隊なんていうものも「ご要望の通り作りました。しかし、我が国の国家予算では、この程度で精一杯です」みたいな感じで作ったわけです。ただし、冷戦に参加していないというのは気分的なもので、実質的には冷戦に参加してきたんです。で、きたんですけど、その実質を見ないようにしてきたのが戦後60年間だったんです。戦争をしないこと、イコール、平和なんだということで、その虚構の平和の上でひたすら経済成長だけをしてきたんです。そのツケが今まわってきたようなものです。

<<これほど資本のボーダレス化が浸透している昨今、万が一アメリカがワシントンが言った“孤立主義”を再び行えるとして、実際、それをやられたら困る国は続々と出てくる…日本なんてその筆頭ですね。>>

これはですね。むしろ、アメリカが国家としてどうやろうと、経済は経済で勝手にグローバルに動いていくものなんです。今の時代は、国家が経済を管理しえるものではないんです。アメリカ国家が思想としての「自由と民主主義」を掲げる一方で、多国籍企業や金融資本には、国益だとか「自由と民主主義」だとかいう考え方はありません。つまり、政治的にはアメリカ国家が(そして、将来は中国も)どおーんとあって、そして、それとは別のこれもまた大きな存在として、国家の枠を超えたグローバルな経済があって、その国家と経済の双方を情報が覆っているというのが今の時代なんです。むしろ、アジアの未来というのは、モロこのイメージなのかもしれません。「米国依存」とか「東アジアが使う国内取りまとめ用の“悪役ニッポン」とかは、あるひとつのpoliticalなfactorsにすぎないんですよ。

Posted by: 真魚 | March 29, 2005 at 03:15 AM

うん?ちょちょっとお待ちを。ちとロジックが見えなくなりました。ここでまた乱暴な発言をすると軌道が逸れてしまうのでちょっと整理。

>むしろ、アメリカが国家としてどうやろうと、経済は経済で勝手にグローバルに動いていくものなんです。今の時代は、国家が経済を管理しえるものではないんです。アメリカ国家が思想としての・・・

ある程度はそうでしょうね、それはここ十数年の定説ですね。えーと、私としては真魚さんが:

>純然たる保守主義は、建国の父たちの理念に従い、不必要な海外介入はしない。世界を民主化しようなどという酔狂なことは思いもつかないのが、まっとうな保守主義である。つまり、これは保守主義の台頭と共に、南北戦争以後の「アメリカン・マニフェスト・ディステニィー」なのであるというように考えなくてならないのではないか。<

と仰せになられているので、でも現代は「資本のボーダレス化」よ、孤立主義を再び出来るの?と言ったわけです…で、真魚さんの今回の答えによれば「出来ない」と言う事ですね?

「国家の枠を超えたグローバルな経済があって、その国家と経済の双方を情報が覆っているというのが今の時代」であるならば、じゃあ、わが日本が「国家として」描く未来像はどうするのか、という話ですね。もしや、「世界政府」or「東アジア共同体」だったりして…というツッコミをしました。

国家が経済を“完全には”管理出来ない昨今、これは逆に言えば国家運営の要は経済→国民の雇用確保、になって来ています。中国および韓国の「東アジアが使う国内取りまとめ用の“悪役ニッポン」だって雇用問題が大きいんじゃないですか。

>多国籍企業や金融資本には、国益だとか「自由と民主主義」だとかいう考え方はありません。<

そうかなあ…「自由と民主主義」が確保されているから多国籍に展開している部分もあるんじゃないですか。だってそういう企業のトップってだいたい「自由と民主主義」が確保されている国の人ですもん。

Posted by: kaku | March 29, 2005 at 10:14 AM

Kaku-san、

矛盾というリベラルの世界にようこそ!!

マイク

PS-T-6日

Posted by: マイク | March 29, 2005 at 09:57 PM

kakuさん、

それがアメリカの複雑なところなんです。今のアメリカは、一般大衆は保守主義的志向が強いが、依然としてやっていることはグローバリゼーションなのだと僕は今考えています。これは別の表現で言えば、社会がより一層のグローバリゼーションに突き進んでいるため、その反動としての保守志向であるということです。「つまり、これは保守主義の台頭と共に、南北戦争以後の「アメリカン・マニフェスト・ディステニィー」なのである」という文章で言えば、前者の「保守主義の台頭」と、後者の南北戦争以後の「アメリカン・マニフェスト・ディステニィー」は(どちらも源は独立革命にあります)正反対のものなのですが、それが共存しているのが今のアメリカなんです。

で、「保守主義の台頭」と南北戦争以後の「アメリカン・マニフェスト・ディステニィー」とは別の大きな存在として、グローバル経済があるということです。よって、この3つをトータルに見る必要があるんですよと言っているわけです。

>>国家が経済を“完全には”管理出来ない昨今、これは逆に言えば国家運営の要は経済→国民の雇用確保、になって来ています。中国および韓国の「東アジアが使う国内取りまとめ用の“悪役ニッポン」だって雇用問題が大きいんじゃないですか。<<

今の時代の国家の役割のひとつは、国際競争力のある企業を国内に誘致することですよ。日本人を悪く言うよりも、日本企業に来てもらった方が国民の雇用の場の確保になるではないですか。日本人観光客がじゃんじゃん来てくれば、観光産業の売り上げも上がるではないですか。

実際、中国や韓国では、そうやっています。日本企業が中国や韓国で製造した商品が、中国や韓国からアメリカや日本に「輸出」されています。「輸出」元の国どこなのかと言えば、中国や韓国になりますから、中国や韓国の経済発展はめざましいと思われるんですけど、その実体は日本企業なんです。もちろん、「中国や韓国の経済発展はめざましい」というのは事実です。そして、中国や韓国の工業力が伸びれば、ますます、例えば日本の工作機械や工作ロボットや金属加工機械を購入することになります。

つまり、ここ重要なことですから強調しますけど、今、マスコミでは中国や韓国の反日感情の悪さを大きく取り上げていますけど、それは作為的に作られた虚像です。60年前に日本人が中国・韓国でなにをしたのかということよりも、今、及びこれからの中国・韓国で日本がいかなる意味を持っているのかを考えれば、こりゃもう「今及びこれから」の方が重要だってことは当然ではないですか。実際、「日本人は過去の戦争を反省していない。だから当方にとって大きな損害であるが、日本企業と取引するのをやめよう」と考えることはないです。国家としては反日であって欲しいかもしれませんが、ショーバイの現場ではそんなことかまっちゃいられないんです。このように国家の枠で見るのではなく、国家の枠を超えた経済から見ると、今の日中関係、日韓関係はマスコミが言っているのとは別のものになります。


<<…「自由と民主主義」が確保されているから多国籍に展開している部分もあるんじゃないですか。>>

企業は「自由と民主主義」は関係ないです。自社の製品を買う消費者がいればいいんです。現に中国の日本企業は、中国政府がチベット人をどれだけ虐殺しようと、それはそれ、これはこれ、としているではないですか。政治や思想とは別のものです。

Posted by: 真魚 | March 30, 2005 at 01:34 AM

うーんと…つまり、真魚さんのこのエントリでのオチと言うのは:

これからの対韓国・中国関係は国家の枠で見るのではなく、国家の枠を超えた経済から見るべし(特にマスコミと日本の政治家)

と言うことですか?それだとしたら、まあ、賛成ですが。だからこそ小泉首相は「Invest Japan(対日投資促進プログラム」(www.keizai-shimon.go.jp/explain/progress/direct/index.html)
を打ち出しているので、結局、それをやっていないのはむしろ、中国と韓国の方、と言うことになる…あれ、真魚さん中国政府と韓国政府について批判してたんでしたっけ?(メモリ切れ)

つい最近の施策演説でも外国からの投資が技術や経営に新しい刺激を与え、雇用の拡大につながる、と協調してましたよね…ただちょっと、今、“外資嫌い”の抵抗勢力によって横槍が入っているみたいですけど。

>今の時代の国家の役割のひとつは、国際競争力のある企業を国内に誘致することですよ。
>企業は「自由と民主主義」は関係ないです。自社の製品を買う消費者がいればいいんです。<

真魚さん、ビジネスに対してちと観念的過ぎるし、悪く受け取りすぎでは?

国家の役割は“誘致”ではありますが、それはあくまでも間接的に過ぎない。投資を決めるのはあくまでもマーケットの力でしょう?結局、国家にできる事は、不合理な規制ははずし、そこに不正が生じぬよう監視することであって、政府自身が審判やプレーヤーとして参加することは無理、日本は中国や韓国と違い?そこまでの段階に来ている国(マーケット)だと私は思っています。

それはなぜか、と言えばすでに構成員に「自由と民主主義」が基礎的条件として整備/確保されているからです。確かに「企業活動」に「自由と民主主義」が直接関係無いかもしれませんが、企業も労働者も国内で定められたルールにのっとって活動しているじゃありませんか。これはものすごく大切な要因でしょう。それが信用になっているから外国で正規に商売が出来る訳で。

日本国内において、ある企業が雇用者の権利を剥奪する様なことがあれば当然、国家権力によって裁かれますが、中国国内の事について、日本政府および日本企業が“簡単に”介入できないのは外国だから、異なるルールで動いている国家だから、でしょう。だから米国などは「同じルール」の方が望ましい、としきりに叫ぶんでしょう。真魚さんの論理から行くと、それははた迷惑なこと、になってませんでしたか?

米国も日本も欧州も、チベットの件で何か大きな、直接的な被害が生じなければ介入出来ません、国連に任せるしかない、と。


追伸 NASAの地球儀、ダウンロードしましたー!!!すごいカッコイー。我がbabyも丸いおメメをさらに丸くして見つめていました。うーん、英才教育に役立つ情報に感謝(しかし地球を思う通りに動かせる感覚って…危険かも?)

Posted by: kaku | March 30, 2005 at 10:14 AM

マイクさん、

T-6日ってなあに?6日遅れ、ってことですか?
なんにせよ、頑張れー。

Posted by: kaku | March 30, 2005 at 10:17 AM

国家の枠とは別に、経済から見た世界もあるということです。しかし、中国や韓国が日本に投資するというのは逆でしょう。むしろ、欧米の企業が日本に投資するようであって欲しい。欲しいのですが、日本人の雇用を生むような産業が日本にはこないですね。

<<投資を決めるのはあくまでもマーケットの力でしょう?>>

そういうことを国が言っているから、本当の意味のある外資が日本にこないんです。政府がやることはたくさんあります。規制緩和もそうですし、インフラ整備も必要です。結局、日本の空港や港は使いにくいから、みんな韓国やシンガポールへ行ってしまうのです。郵便のコストだってそうです。例えばTIMEもNewsWeekもシンガポールから日本の定期購読者に郵送しています。そうした方がコストが低いからです。ようするに、日本は外国企業から見て仕事がし易い国ではないんですよ。それに教育は、もう話にならないではないですか。数多くの企業が、インドにコールセンターやバックオフィス業務をアウトソーシングできるのは、インドの若者は英語ができるからです。日本は、これすらもできないではないですか。で、国内で新しい産業が育っているのかというと、それもない。これでは若者はニートになるか、煉炭を持って車に入りたくもなるではないですか。

<<企業も労働者も国内で定められたルールにのっとって活動しているじゃありませんか。>>

これはまったくそうは思いません。最近も三菱自動車のリコール隠しがありました。日本企業は、欧米の企業と比べてモラルに欠けた不祥事が多いです。大阪市で全庁的なカラ残業が発覚しましたね。つまり、今の日本人は、官も民も規則を守ろうというのではなく、むしろ規則の穴を探して、結果的に儲かればいい、でやっていく傾向が強いではないですか。

<<それははた迷惑なこと>>

いえいえ、少数民族問題や、思想弾圧、人権無視をしていることは、絶えず中国に言うべきだと思います。ヨーロッパの"human rights"という考え方を中国人は理解していません。


「World Wind」は教育ツールとして最高ですね。中学あたりから、これを使って授業をやるようになればいいのですが。

Posted by: 真魚 | March 31, 2005 at 12:20 AM

ううーん…まあ、

>いえいえ、少数民族問題や、思想弾圧、人権無視をしていることは、絶えず中国に言うべきだと思います。<

を聞かせていただけたので取り合えず、矛先を収めます。でも、ほんとに「言うだけ」で解決しますかーと言う疑問が…ブツブツ(しつこい)。

あっ、真魚さんのコメントについてつらつら考えているうちに「明るいニッポンの未来④」のアイデアを思いついたぞ!

>では、我々、日本人はどのようにアジアの未来を考えているのか。<と言うスケールで物事を考えてみました…書き上げましたらトラックバックさせていただきますね。

Posted by: kaku | March 31, 2005 at 10:20 PM

「言う」だけと言っても、これからの時代はネットを使ってかなり「おもしろい」ことができるようになりますよ。「情報」というのは、「軍事力」よりパワーがあることもあるんです。

Posted by: 真魚 | April 02, 2005 at 03:46 AM

本題と少し外れるかも知れませんが、アジアの未来像について一言加えます。私はアジアはヨーロッパとコインの表と裏の関係にあると考えています。まず北米大陸を中心に世界を見ると、ヨーロッパが大西洋前線でアジアが太平洋前線となります。ユーラシアを中心に見ても、両前線はロシアを挟む配置になります。しかるに両前線の間の意思疎通は貧弱きわまりない。

それを痛感させられたのは、EUによる対中武器輸出問題です。ヨーロッパ側、特にフランスにはこれがどれだけ危険なことか注意を払ってもらいたいのですが、アジア側もこれをどれほど深刻にとらえているのか?小泉首相はシラク大統領に禁輸継続を求めたとはいうものの、イラクの戦友としてオーストラリアと共にイギリスを通じて規制の強化を訴えるまで強い態度で臨んで欲しいところです。大体、ブッシュ大統領訪欧時にライブドアに浮かれている日本国民はどうなっているのか!

欧亜間の連携を密にする秘策として、日本はオーストラリアとともにNATOに加盟する。こうすれば欧州側もアジアの安全保障を軽視しなくなる!!

これは極論としても、今後の中国がどれほど強大になるのか、あるいは政治経済的に破綻して全世界のお荷物と化すか、・・いずれにせよ日米と地域諸国だけでアジアの未来像は描けないと思われます。

少し脱線しました。

Posted by: 舎 亜歴 | April 05, 2005 at 01:25 PM

非常に興味深いコメントをありがとうございます。

中国にどう対応するかということについて思うのは、先日亡くなりましたジョージ・ケナンの「ソ連封じ込め」政策です。私はこれと同様に中国を「封じ込める」必要があると思います。日本、欧州、そしてロシアの三国による「中国封じ込め」政策を日本が提唱して欲しいと思います。この政策が実施されれば、必然的にEUの対中国武器輸出の禁輸解除の動きをやめさせることができます。また、これはロシアが結局どちら側につくのかを明確にすることができます。中国に武器を売ることは、アメリカの利益にも反することになるということを、日本はアメリカの「同盟国」なのですからフランスに言うことができると思います。

今の中国のウィークポイントは、他国に強力な友好国がないということです。ソ連亡き今、中国は孤立しています。もちろん、将来的には中国は一国で国際社会に影響力を及ぼすようになる(政治経済的に破綻しなければの話ですが)と思います。しかし、現時点ではまだそこまで達していません。今、「中国封じ込め」政策を行うべきです。

もうひとつの中国のウィークポイントは、国際世論に訴えることができないということです。例えば、中国(韓国もそうですが)は自国の国内の世論においてのみしか反日的な言動を行なうことができません。これは国際的にはなんの意味ももちません。日本は、国連でも欧米のメディアでも発言することができます。いかに中国が人権無視、言論弾圧、少数民族差別の国であるのかということを世界のメディアに流すことができます。

例えば、フランスの人権保護のNGOに「天安門事件を忘れるな」というキャンペーンを行なってもらい、中国に武器を売ろうとしているシラク政権を弾劾してもらうのもひとつの手です。そのNGOの資金援助をダミー会社や外国の銀行口座を介して、実は日本政府が裏で行なうという手もできます。やりようはいくらでもあります。中国が今のところ日本に対してできることは、国内での反日的な言動や海底資源の領有権紛争ぐらいです。こんなものは、ささいないやがらせにすぎません。逆から見れば、中国(や韓国)はこの程度のことしかできないのが現状です。日本は、国際世論を味方につけて中国に対することができるはずです。

Posted by: 真魚 | April 05, 2005 at 11:40 PM

舎 亜歴さん、はじめまして。

>欧亜間の連携を密にする秘策として、日本はオーストラリアとともにNATOに加盟する。こうすれば欧州側もアジアの安全保障を軽視しなくなる!!

これは極論としても、今後の中国がどれほど強大になるのか、あるいは政治経済的に破綻して全世界のお荷物と化すか、・・いずれにせよ日米と地域諸国だけでアジアの未来像は描けないと思われます。<

これですこれです、こーいうのをお聞きしたかったんです。実は“オーストラリア”と言う国名が出て来たら飛びつくつもりでおりました私です…この続き、襟をただし正座しつつ拝聴させて頂きますのでお聞かせ願います。

Posted by: kaku | April 08, 2005 at 10:43 AM

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