『終戦のローレライ』を読む その1
今週末から劇場公開ということで、なにしろあのガメラの樋口さんということで、やはりこれは見に行かなくてはということで、その前に原作を読んでおこうということで、と「ことで」「ことで」が続き、ということで、昨日の日曜日に福井晴敏の原作本を買ってきた。
ちなみに、買ったのは文庫版の方ではなく、分厚いハードカバーの上下本の方だ。コレ表紙のデザインがカッコいい。福井晴敏は、以前、ターンエーガンダムの小説版である『月に繭 地には果実』を読んで以来、2作目ということになる。『亡国のイージス』も読んでいなくて、『終戦のローレライ』を読みを終わったら次はこれを読もうと、こっちは文庫版の方を買ってきた。
今、上巻の終わりの方を読んでいる。会話が、あの時代の人間はこんな思考はしないよなあ、と思う内容なのであるが、それはまあ小説なんだからこれもアリだと思う。それにしても、これはもうガンダムだなと思う。「ゼータ」と「逆シャ」ではないか。アレは、どう見てもサイコミっつつ、ネタバレになるので書かないでおこう。あー、あと、「最終兵器ナントカ」もあるな。
それにしても、日本海軍が、自分たちのことを「帝海」と呼ぶのは、僕は見たことも聞いたことも、読んだこともないのであるが、どこからこの言葉をもってきたのだろうか。しかしながら、この作品は、国家と戦争を正面からよく論じていると思う。本当は、小説の中ではなく、今の日本のマスコミなりで、こうした議論がされるようになればいいのにと思う。
軍令部の浅倉大佐の考えは、どのようなものなのか興味がある。彼は、アレをどうしようというのか(なんつったって、アレだからなあ)。このへん下巻で明らかになるであろう。絹見艦長は、読んでいてこの人のイメージは役所広司になるんだよな。
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