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September 02, 2004

マイケル・ムーア、共和党全国党大会をゆく

 共和党全国党大会初日の8月30日、USA Todayのコラムニストとして記者席にいたマイケル・ムーアをマケイン上院議員がスピーチの中で批判。場内はムーアへの大ブーイングが巻き起こったことはアサヒコムの報道にある通りだ。画像はここ。動画があったのだけど(ものすごいブーイングだった)、いつの間にかなくなってしまった。著作権かな。

 このジョン・マケイン上院議員のこの時のスピーチの全文はここにある。まったくもって、ブッシュ礼賛のスピーチだよなあ。

 ムーア批判の箇所はここ
"And certainly not a disingenuous film maker who would have us believe that Saddam's Iraq was an oasis of peace when in fact it was a place of indescribable cruelty, torture chambers, mass graves and prisons that destroyed the lives of the small children held inside their walls"

 "disingenuous"は"腹黒い, 陰険な; 不正直な, 不誠実な"という意味。『華氏911』の中の平和なイラクの子供たちの映像の次にバクダッド空爆が出る箇所はよほどお気に召さなかったようだ。先日、ここで紹介したChristopher Hitchensの『華氏911』批判コラムでも、このシーンが挙げられていたことを思うと、この編集手法は保守主義者のなにかを踏んじゃったのかな。

 ちなみに、映画でこのシーンを見た時、僕は池澤夏樹の『イラクの小さな橋を渡って』というフォトエッセイ本を思い出した。これはイラク戦争が始まる直前のイラクを作家池澤夏樹が旅したものだ。戦争が始まると決まった時、はっきりしていることは、あの子供たちの暮らしの頭上に爆弾が降り注ぐということだと池澤夏樹は書いていたと思う。この本は英語・フランス語版・ドイツ語版は無料で池澤夏樹のホームページからダウンロードできる。ぜひとも、見て欲しい。マケインにも見せたいなあ。この"an oasis of peace"の子供たちの暮らしの頭上に、あんたらは爆弾を落としたんですよ。

 Saddam's Iraqだって、平和で楽しかったことはSalam Paxのプログにもある。CNNでもイラク戦争直前にバクダッドの日常風景を撮影していたけど、平和な日常だった。

 共和党大会を取材したマイケルのUSA TodayでのコラムはUSATODAY.comの中の"Moore on the Republican National Convention"で読める。

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「経済・政治・国際」カテゴリの記事

Comments

イラクをコップが半分空っぽなのか半分入っているのかどのような視点でみるのでしょうか?

<<Saddam's Iraqだって、平和で楽しかったことはSalam Paxのプログにもある。CNNでもイラク戦争直前にバクダッドの日常風景を撮影していたけど、平和な日常だった。>>

19年間で230,000も殺した。子供の遺体が山積みになって見つかったところもある。だれも止めなかったから毎週200人のペースが19年も続いたのですよね。でも19年で終わった。

将来をみるにあたって情報はどこから?

http://www.opinionjournal.com/extra/?id=110005543

このURLに行くとこの2週間でのイラクでの状態の進歩がみえてきます。ニュースでは郵便局が幾つ開かれたとかって言う情報は伝わってきません。でもインターネットではこの様な情報は探せばあります。

民主主義のイラクとアフガニスタン。実現するとまた230,000もの人を殺せる政権はたたないでしょう。

マイク

Posted by: マイク | September 03, 2004 11:31 AM

マイク、

今のイラクはコップの水というよりも、ひっくりかえったお盆だと思う。
英語で言うと、"You can't do anything about what you've already done. It's water under the bridge now."になる。

リベラルも反戦論者も誰もフセインがいいとは言っていない。
今現在のイラクの民間人の死亡者は
http://www.iraqbodycount.net/
によると
Min 11793
Max 13802
とある。もちろん、正確な数字ではないだろうけど(正確は数は誰にもわからない)約1万人のイラク人が死んでいる。
フセイン体制を倒すという目的で、イラクから見れば他国のアメリカがこれだけの厖大な数のイラク人を殺戮をする理由はなんでしょう?
将来の死者をなくすため、だから今、殺していいのですか?
フセインは23万人を殺したのだから、アメリカは1万人のイラク人を殺してもいいのですか?


>>民主主義のイラクとアフガニスタン。実現するとまた230,000もの人を殺せる政権はたたないでしょう。<<

今度のアフガニスタンとイラクへのアメリカの侵略により、より一層のアメリカに対する憎しみを持つ人が出てくるのでは?
それが新たなるアメリカ市民へのテロを生む背景の一因になるのでは?
つまり、アメリカ市民を危険にさらしているのは今のブッシュ政権なのでは?

ブッシュ政権は正しいことを行っているのでしょうか?
イギリスの新聞「インディペンデント」は具体的な数字を挙げて実証しています。
http://www.commondreams.org/headlines04/0120-01.htm

やはり、リベラルが言うように、今度の大統領選挙は
Anybody but Bush!!
だね;-)

Posted by: 真魚 | September 05, 2004 11:42 AM

<<フセイン体制を倒すという目的で、イラクから見れば他国のアメリカがこれだけの厖大な数のイラク人を殺戮をする理由はなんでしょう?
将来の死者をなくすため、だから今、殺していいのですか?
フセインは23万人を殺したのだから、アメリカは1万人のイラク人を殺してもいいのですか?
>>

フセインをそのままにしておいて毎週200人が死ぬ環境及びフセインが持つ脅威をそのままにしておく理由を述べてください。

国連はアメリカ抜きではなにもできません。現在スダーンで虐殺が繰り返されていますが、フランス、ドイツなどを含めた国連は指ひとつ動かそうとしていない。

イラクではすでにアメリカは関与していたし、フセインが世界のテロを支持していたのは明白ですよね。(パレスチナに自爆者の家族に$25,000送るのを手始めに)

アメリカはアフガニスタン・イラクに踏み込む前から攻撃を受けていました。9・11はそれに対応しなかったから起きたのです。都合の良い時だけ9・11の背景を忘れるLiberalismですよね。アメリカはすでに危険にさらされていたんですよね。それを無視して対応しなかったクリントン政権のつけが9・11としてあらわれたんですよ。WTCへの攻撃は1993年に一度起こってたのに。

アルカイダやフセインは世界が国連のように何もしないから9・11を起こしたり、クルド人を毒ガスを使ってころしたんですよね。もう同じ間違いは起こさない。歴史から学べってLiberalの人は口癖のように。でもなせか都合のよい時は忘れちゃって。。。

昨日のニュースでブッシュは51%ケリーが40%ですか?11%も間が開いちゃったようですね。やはりAnybody But Bushだけじゃだれも投票しないようですね。

Posted by: マイク | September 05, 2004 02:45 PM

その悪逆非道のサダム・フセインとフセインのイラクを支援していたのはアメリカであったという歴史的事実を無視するのはやめて下さい。

1884年に連邦議会の承認なしに、イラクをテロリスト国のリストからはずして国交を回復したのは、今の共和党が崇拝するレーガンですよ。アメリカはイラクからソ連製の武器情報を入手する見返りに、軍事衛星からのイラン軍の配置状況の情報をイラクに渡しています。その後も、アメリカはイラクと関係し続けていました。1988年から89年にはイラクからの原油輸入を急速に増加させるととも、年間11億ドルを超える対イラク輸出を行っています。アメリカはイラクの最大の貿易パートナーでした。湾岸戦争が起きた1990年ですら、アメリカの対イラク輸出は7億ドルを超えていました。

1988年、フセインは対グルド掃討作戦で化学兵器を使用しました。その時、アメリカ下院はこれを非難し、イラクへの経済制裁決議案を採択したにも関わらず、レーガン政権はこれを実行しませんでした。世論と議会はフセインを非難していたのに、むしろフセインとの良好な関係を保つほうが国益だと考えてきたのは政府です。なにしろ、イラクはイランに対する強力な対抗勢力ですから、味方にしておいた方がいいと。

イラクがクエートに侵攻する8日前、フセインは在イラク大使のグラスピーと会談しています。そのとき、グラスピーは当時のブッシュ大統領の「アメリカはアラブ諸国同士の紛争には関心がない」「アメリカはイラクとの良好な関係を求める」というメッセージをフセインに伝えています。フセインはこの言葉から、クエートを侵攻してもアメリカとの関係は保てると判断し、クエート侵攻に踏みきりました。

つまり、イラクを支援していたのは、レーガン、およびレーガン政権時の副大統領で後に41代大統領になったブッシュ、つまりは共和党政権だったわけです。今の共和党はレーガンのやったことで都合の悪いことはなかったことにしていますね。

アルカイダとフセインの関係は立証されていません。former counterterrorism chiefのRichard Clarkeが証言したように、ブッシュはテロの危険性があるという情報を知り得る可能性があったのに、結果的に9.11は起きてしまいました。2001年9月11日の日、誰が大統領だったのでしょうか?クリントンのせいにしないでね。

Posted by: 真魚 | September 05, 2004 04:30 PM

<<つまり、イラクを支援していたのは、レーガン、およびレーガン政権時の副大統領で後に41代大統領になったブッシュ、つまりは共和党政権だったわけです。今の共和党はレーガンのやったことで都合の悪いことはなかったことにしていますね。>>

そして、ブッシュ41が国連の支持を得てフセインをクエートからおいだしたのですよね。間違った事はたしかに。歴史って間違いがあると書かれますよね。でもその後その国連が”Food for Oil"プログラムの下で荒稼ぎ。Liberalsはなぜ大企業が人からお金を奪うと色々言うけど国連がお金を奪うとなんにも言わないのかな?でも本題に戻りましょうか…


1993年のWTCが最初に爆弾テロに見まわった時の大統領は誰?

1997年Khobar Towers in Saudi Arabiaが爆破され19人が死んだ時の大統領は誰?

1998年タンザニアとケニアの大使館が爆破され226人が死んだ時の大統領は誰?

1998年にCIAからのレポートを受けて対応しなかった大統領は誰? ("The commission, the Bipartisan Unanimous 9/11 Commission Report will release a 1998 CIA document to then-President Clinton that warned of possible hijackings of airliners and will discuss Al-Qaeda links to Iran in its report, said government officials on Friday.) これはReuterから抜粋。

2000年USSColeがイエメンで攻撃を受けた時の大統領は誰?

上記はすべてアルカイダがからんでたんですよ!1998年にスダ-ンの頭痛薬向上を長距離から爆破して対応でしょ?(http://www.mega.nu:8080/ampp/khartoumbomb.htmlに面白い情報が。)

オサマが撃てたときに打たなかったのは誰?

スダ-ンがオサマを引き渡そうとした時に無視したのは誰?

7年間チャンスが合って何にもしなかったのは誰???

その上で”2001年9月11日の日、誰が大統領だったのでしょうか?クリントンのせいにしないでね。”の発言ですか?就任してまだ9ヶ月もたっていないし、事件もおきていないし、まだクリントン政権下のCIAが残ってたしね。Richard Clarkが確か担当していたと。真魚さんもRichard Clarkの言動についてはちゃんとフォローしていますよね。それともLiberalsが読みたい事だけ読んでるの?(Richard ClarkのMike Mooreの映画の内容の批判は都合よく無視していますか?)

根拠をちゃんと踏まえてからの発言って無理なんですかね?

確かにレーガン大統領の政権下で間違えはありましたよ。それはどのような政権下でもあるとおもいます。問題は、どのように対応したかです。レーガンがレバノンで海兵隊で自爆攻撃でちゃんと対応しなかったと言う批判は良くでてましたよ。保守からの批判は強かったですよ。

アルカイダはクリントン政権が無視したから育ったのです。まだ芽が伸びていない内に対応していれば9・11はおきてなかったでしょうし、私の友達も今生きていたでしょう。

マイク


Posted by: マイク | September 05, 2004 09:46 PM

>>アルカイダはクリントン政権が無視したから育ったのです。<<

1980年代、オサマ・ビンラディンはソ連のアフガニスタン占領軍と戦う戦士としてアメリカの援助を受けていたのですが。その時の大統領は誰?まさかジミー・カーターではありませんよね。

クリントンはアルカイダにしっかりとした対応してこなかったというは認めますけど、ではしっかりとした対応とは一体なんでしょうね。少なくとも、アフガニスタンを爆撃してイラクを占領することではないと思いますが。それとも、US Department of Homeland Securityを設立することですか?

ブッシュが就任してまだ9ヶ月もたっていないというのはいい訳にはなりませんけど。それに事件もおきていないと言いますが、それほどたくさんの傾向がすでにクリントン時代にあったのではないのですか。Richard Clarkは担当でした。CIAはクリントンが選んだテネットでしたよ。ブッシュのスケープゴートとして辞めさせれましたが。ブッシュが就任した時は、そのように前政権のスタッフがまだ残っていたんですけど。Condoleezza Riceもテロの可能性があることを知っていましたよね。

Posted by: 真魚 | September 06, 2004 02:25 AM

http://www.michaelmoorejapan.com/

"日本語翻訳サイト サービス終了のお知らせ
2005年1月14日(金曜日)

大変残念ながら、http://www.michaelmoore.com/ の日本語翻訳サイト
http://www.MichaelMooreJapan.com/ のサービスを終了させていただきます。

ご利用の皆様 ありがとうございました。"

11月7日以降更新が無かったのですが、久しぶりに今日行ったら…

マイク

Posted by: マイク | January 23, 2005 10:46 AM

Mike,

次回作は、医療・製薬業界のようですから、日本とは直接は関わり合いはないでしょう。全然、関係ないわけではないですが。

マイケル・ムーアの映画やテレビ番組は日本でもDVDで出ていて、レンタルで借りて見ることもできます。いかにブッシュ政権が間違ったことをやっているかということは日本人もよくわかっていますので、日本語サイトがなくなってもそれほど大きな問題ではありません。

Posted by: 真魚 | January 24, 2005 12:15 AM

元々このサイトは必要なかったって事??

Posted by: マイク | January 24, 2005 08:18 AM

もともと、このサイトはマイケル・ムーアの本の日本語版の販売宣伝的な意味があったと思います。その意味がなくなれば必要はなくなるのでしょう。むしろ、どこかがそうした目的ではない日本語訳サイトを開いてくれればいいのですが。そうなれば、私も手伝いたいと思います。

Posted by: 真魚 | January 25, 2005 01:02 AM

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