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August 17, 2004

『年次改革要望書』というものがある

 『年次改革要望書』というものがある。そういうものがあるということを、関岡英之著『拒否できない日本』文春新書(2004)を読んで知った。『年次改革要望書』とは、日本の各産業分野に対してアメリカ政府が機構改革や規制緩和などの要求事項を通達(「提出」でも、「要望」でもなく「通達」が正しい)する文章である。ただの外交文章ではない。ここでアメリカ政府から要求されたことは、日本の各省庁の各担当部門に割り振りられ実行されていく。そして、この要求が実行されたかどうか、日米の担当官が定期的に会合を持ち、チェックする仕組みになっているという。さらに、この文章を毎年、日本政府に通達するアメリカの通商代表部は、毎年アメリカ議会から勤務評定を受ける。つまり、通商代表部としては、日本政府が実行しないと自分たちの評価が下がるので、いかなる圧力をかけても日本政府に実行を求めなくてはならない。

 例えば、最近各大学で創設された法科大学院制度は、この『年次改革要望書』の要求内容のひとつであった。司法制度の改革とは、アメリカの基準に合わせるということであり、やがてアメリカの弁護士資格でも日本で弁護活動ができるようになるだろう。アメリカの大手弁護士事務所が日本でも法律事務所を開くことができるようになる。会計制度や商法もアメリカを基準に改定されることになる。公取委員会もアメリカの都合のいいように変えられていく。今の日本政府が言う「改革」とは、この『年次改革要望書』のことであると言ってもいいだろう。なにしろ、『年次改革要望書』は、実行時期は別としても、今後必ず行われる「改革」のリストなのだから。これからの日本はどうなるのかの一面は、この文章を読むのが一番手っ取り早い。

 『年次改革要望書』を読むと、よくもまあ、これだけ、細々と他人の国に介入できるものだなと思う。そして、徹底的に日本を調べている。まるで、GHQの日本占領統治時代のままである。この『年次改革要望書』が毎年提出されることは、1993年の宮沢首相とクリントン大統領の首脳会談で決まったことだという。アメリカが外圧を日本に加えるためにクリントン政権が作ったものであった。以後、クリントン政権からブッシュ政権に変わっても、この制度は受け継がれた。さらに言えば、1993年以前の1989年の「日米構造協議」から、アメリカが日本に具体的な改善要望を突きつけるということが行われていた。

 この「日米構造協議」は、日本改造プログラムとでも呼んでいいものだった。1980年代の後半に、対日赤字の原因は日本側の閉鎖的な市場制度、不可解な商慣行や流通機構、政と民の癒着、系列等といった経済システム、社会システムに問題があるとし、それらの根本を改革しなくてはアメリカ企業の競争力を高めることができないと考えた。内政干渉をしてでも、アメリカの自由貿易(つーか、アメリカの国益)を維持しなくてはならないとした。そこで行われた「日米構造協議」は、もはや第二の占領政策であり、主権国家間のまともな交渉ではなかったという。そもそも、「日米構造協議」というコトバが苦心の意訳であったという。英語ではStructural Impediments Initiativeであり、正しく訳すと「構造的障害イニシアティブ」となる。Initiativeとは、辞書で見ると「主導権、議案提出権、発議権」とある。誰が「主導権、議案提出権、発議権」を持っているのかというとアメリカである。つまり、「アメリカが日本市場に参入する際に障害になるものを、アメリカの主導で取り除こう」という意味である。「日米構造協議」というものではない。

 このInitiativeのままで、現在の『年次改革要望書』もある。これほど重要な『年次改革要望書』のことをマスコミは報道したことがあったであろうか。例えば、NHKスペシャルとかでやってもいいものだと思うが、そうした番組がなかったのはなぜか。僕はそれなりに今まで日米関係の本を読んできたが、この『拒否できない日本』という本を読むまで、どの本にもこのことはまったく載っていなかった。

 では、この『年次改革要望書』はどこで入手できるのかというと、在日アメリカ大使館のホームページで簡単に入手できるのだ。アメリカのワシントンDCに行かなきゃ見れないとか、極秘文章なのでフツーの人には見れないとかではなく、誰でも自宅でインターネットで見れるのである。それも、ご丁寧なことに日本語訳で。これほど露骨な内政干渉をしていても、堂々と公文書としてあけっぴろげに公開しているのである。つまり、アメリカは当然のことをやっているだけだと思っている。

 当然と言えば、確かに当然のことで、アメリカ政府がアメリカ企業の利益を要求してなにが悪いのかというと、悪くないというしかない。他国をそういうふうにしか見れないアメリカという国は、どこか欠落したものがあるなと思うが、これが現実なのだからしかたがない。アメリカって、そーゆー国なのだ。

 問題なのは、日本側が日本国民にこの事実を隠しているということだ。

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「経済・政治・国際」カテゴリの記事

Comments

今日から、ニュースを参考にさせていただくことにします。どうかよろしく。
朝日新聞に載った一昨日の関岡氏の「視点」がきっかけです。
初めて知りました。

Posted by: ゆおか | March 28, 2005 at 03:10 PM

ゆおかさん、はじめまして。

「拒否できない日本」が出版されたのは昨年ですが、今だに「年次改革要望書」ついてあまり広く知られていません。アメリカ側はこれほどオープンに公開しているのに、日本側ではなぜか知られていないということに、むしろこの「要望書」の意味がわかるような気がします。

今後もよろしくお願い致します。

Posted by: 真魚 | March 28, 2005 at 11:52 PM

私もこれらの事を最近しりました。

色々と勉強になります。

URLはりつけさせていただきました。
よろしくお願いいたします。

Posted by: F.d | August 15, 2005 at 11:49 AM

F.dさん、コメントありがとうございます。

僕も「拒否できない日本」を読んで初めて知りました。世の中には、学校で教えてくれないことや、マスコミも言わないことが数多くあります。

Posted by: 真魚 | August 16, 2005 at 02:06 AM

はじめましてm(__)m

今回、ここの記事を読んで、
はじめて知りました。

勉強させていただきたいので
URL貼り付けさせてただきます。
よろしくお願いします。                         

Posted by: | August 25, 2005 at 08:16 PM

怜さん、はじめまして。

「年次改革要望書」は、いわばアメリカの対日政策のひとつのdocumentsであって、それ以外の何者でもありません。考えなくてはならないことは、それが日本にとって「拒否できないもの」になっているということで、そこに戦後60年間の日米関係の構造があります。そうした大きな視野でしっかり勉強していってください。

Posted by: 真魚 | August 25, 2005 at 10:12 PM

はじめまして、深夜のニュース拝見して
「年次改革要望書」の存在を知りました。

ありがとう!ざっと目を通しましたが
アゼンとしました。
誰かが「制度的内政干渉」だと言って
いましたが、ったくそのとおりですネ

正直、わが国は独立国でありながらここまで
言われたら、驚きを通り越して怒りさえ覚え
ますね。

これを何とも思わないようでは・・
黒船時代と変わってないんじゃありませんか。

いい勉強させてもらいましたよ。
ありがとう!

Posted by: 髭のおっちゃん | August 27, 2005 at 05:03 PM

髭のおっちゃんさん、はじめまして。

記事にも書きましたが、アメリカがこうしたことをやっているのは、ある意味で当然のことであると思います。そして、それに日本が従わざるえないというものも、これもまあしかたがないことだと仮にしたとして。しかしながら、政府もマスコミもこの事実を国民に伝えることをしなかったということに憤りを感じます。

日米関係の現状がこうであるのならば、その事実は事実として理解し、それでは我々が望む日米関係とはいかなるものであるのかということを我々国民が考えていけばよいことです。国際社会の中での自国の置かれている客観的な位置を国民に伝えないというのは、昔からあった日本の政治の悪い点です。

Posted by: 真魚 | August 29, 2005 at 12:27 AM

初めまして。最近になって年次改革要望書の存在を知りました。最近の日本人の無思考状態は恐ろしいですね(自分も含めてですが)。今回の選挙に関しても具体的な制作説明や議論はほとんどなかったような気がします。小泉さんが大統領的なリーダーシップを取るのは大変結構ですが、それに対抗する力を持ったしっかりした野党、監視する国民が不在となると大問題だと思います。この国に本当の民主主義が根付く日が来ることを願っています。

英語学習と日々の雑感を綴ったブロクをやっているのですが、勝手ながらこのサイトのリンクを貼らせていただきました。事後になり申し訳ありません。どうぞよろしくお願いいたします。

Posted by: あきこ | September 08, 2005 at 04:26 PM

はじめまして。
リンクは全然問題ありません。結局、僕たちの側が「考える力」「質問する力」を持つことだと思います。世の中が変わるのではなく、僕たち一人一人が変わっていって、変わっていく者どうしがゆるやかにネットワーキングしていくことなのだと思います。英語の勉強については、インターネットの出現で革命的に変わりましたね。お互い、しっかり勉強していきましょう。これからも、よろしくお願い致します。

Posted by: 真魚 | September 09, 2005 at 02:23 AM

日本も年次改革要望書をアメリカに出しているのですが・・・それから訴訟大国アメリカの能力の高い弁護士が日本に来るというのは日本の弁護士の能力向上にもなるのではないのでしょうか。

Posted by: 幸一 | March 19, 2006 at 02:36 AM

日本もアメリカに要望書を出しています。しかし、日米関係とは、二つの国の対等な関係ではありません。世界覇権国アメリカが、極東の島国日本の要求に従わなければならない理由などどこにもありません。戦後日本はアメリカへの従属的関係をよぎなくされてきたし、今もそれは続いています。

年次改革要望書でのアメリカからの要求は、すべてがすべて「悪い」ことではありません。問題なのは、このようにアメリカからの要求でなければ、自国を改革することができない日本の姿です。その姿が、まさに従属的関係そのものを意味しています。

Posted by: 真魚 | March 19, 2006 at 12:19 PM

関岡さんの著書は3冊購入しました。『拒否』『奪う』『改造計画』です。知り合いの営業マンに貸して読んでもらったら、長年のモヤモヤがスッキリしたが眠られなくなった、とこぼしておりました。一晩で一気に読んだそうです。

Posted by: トロンOS | May 05, 2007 at 02:56 PM

トロンOSさん、

アメリカからの「要望」としては、年次改革要望書とアーミテージ・レポートですね。国内的には、経済界からの自由市場化、自由競争化という「要望」ですね。公共政策に企業経営の論理というか自由市場化、自由競争の論理を官主導で導入するというものです。80年代あたりから、この二つからの「要望」が日本社会に大きく関与するようになりました。

Posted by: 真魚 | May 06, 2007 at 11:50 AM

御返事ありがとう御座いました。
前に「NHKスペシャルでも作ったらどうか」という記述がありましたね。全く同感いたします。5月日夜10時(再放送9日深夜0時10分)に「NHKスペシャル・敵対的買収」が放送されましたが、遅すぎるっちゅーの、と突っ込みたくなります。結局「プラザ合意」以降、好きなようにさせられていることになるのですね。しかも重大事項を国民に広く知らせず…。

Posted by: トロンOS | May 10, 2007 at 02:10 PM

トロンOSさん、

そうですね。年次改革要望書の内容そのものを見ると、ようするにグローバル化です。物事を世界基準にしようということです。これはこれで間違ってはいないと思います。問題なのは、日本人が日本人の手で世界基準になっていくというわけではなく、アメリカの要望で無理矢理にでも世界基準にされられて、無理矢理にですから、当然その中で日本が競争に勝てるわけがなく、アメリカに敗北していくということです。そして、アメリカにいいように敗北し続けていくと、日本側は嫌米意識が高まるというお決まりのパターンになるのです。

では、事実、日米関係はそうしたことだけなのかというと、そういうわけでもなくて、例えば日本と中国はアメリカのドルを大量に買っています。その額たるやものすごいもので。言うなれば、アメリカはじゃんじゃんドルを印刷して、日本と中国がそれをどんどん買ってくれている。これがアメリカ経済を支えています。

しかしながら、これは逆に日本の強さにもなっています。なにしろ、日本政府が保有しているドルを市場に放出すると(正確には日本だけではなく、中国が保有するドルも放出すれば)、通貨危機が発生して、ドル金利が上昇し、アメリカは傾きます。逆に日本が(国民の税金で)ドルを買い続けてくれれば、アメリカの繁栄は保証されるというわけです。アメリカはこのリスクを負っているのです。

こうなると日米というのは、一連託生の運命共同体でもあるということになります。つまり、ボーダレスな相互依存の関係の中では、どこの国だけが強くて、どこの国だけが弱いということはないのです。年次改革要望書というものがなぜ生まれたのか。なぜ存在しているのか、その背景を考えると、それは太平洋戦争での敗戦以後の対米従属構造もあるとともに、これが80年代から90年代にかけて、アメリカの金融業界でグローバル化が始まったという観点から考える必要があるのではないかと思います。

そうした新しい世界観を持つことが必要だと思います。そのために、今の世界はどうなっているのかを知る必要があります。それは、従来の右翼のようなアメリカは悪で日本は善みたいな見方も、また、左翼のような日本は国際的に全然ダメみたいな自虐的な見方ではなく、世界は今どうなっているのかをまず見る、そしてまず見てみると、世界の経済は今、相互にリンケージしているということがわかると思います。

Posted by: 真魚 | May 12, 2007 at 11:18 AM

>これほど重要な『年次改革要望書』のことをマスコミは報道したことがあったであろうか。

自分が要望書のことを初めて知ったのはテレビでした。たしか2,3年前のことで、NHKではなく民放局のニュース番組かワイドショーか何かだったと思います。その後も1度か2度見た記憶があります。
なので、まったく既存メディアで報道されていない訳ではないのですがいずれも単発で終わって広く認知されるに至っていないという印象はありますね。

Posted by: とおりすがり | June 02, 2007 at 08:46 PM

とおりすがりさん、

民放の番組は、こんなおかしなものがあるという感じの内容だったと思います。まあ、確かに、おかしなものではあるのですが、こうしたものがあることの背景や意味を深く掘り下げてもらいたいですね。

戦後日本にとって、日米関係というのはたいへん重要なものであるのですから、これはこれとして客観的に見る視点を我々は持つべきですね。

Posted by: 真魚 | June 04, 2007 at 01:50 AM

「年次改革要望書」は、要するに米国による日本占領の仕上げになる日本乗っ取りプログラムだ。その終着駅は、日本の米国第51州化だ。
自民・公明政権の売国政治路線が、その実現を目指している。これは誇張ではなくて、事実である:
一方では米国経済の大崩壊が近づいており、同時に日本人の生活破壊が加速されている。郵貯・簡保の350兆円の巨大資金は、ブッシュの会社に「資金運用」名目で取り上げられた。
今度は「3角合併」法で日本の大企業の乗っ取りだ。福田は違憲の新テロ特措法で米帝国主義の侵略戦争への加担を、訪米でブッシュに約束した。
これらすべての売国犯罪を挫折させなければ、日本人の生活が破壊され、成り立たなくなる!
小沢はフリーメーソンであって(ベンジャミン・フルフォードの指摘)、カトリック教徒で心をアメリカナイズしている天皇と最近来日して会談したデーヴィッド・ロックフェラーの差し金で、自民・公明大敗北の参議院選挙結果という国民の意志をチャラにしようと企んだ「大連立」の米国翼賛政治に走って、日本国民を裏切った。小沢は民主党の結束した反対で大連立を取り下げたが、その後も正当化して悔やんでいる。だから彼はまた裏切りに走るだろう。それがロックフェラーの指示だからだ。
自民・公明・民主の売国路線を挫折させるのは、大衆運動の直接行動以外にない。沖縄が教科書国家検定による天皇制陸軍の自決命令を書いた教科書の削除取り消し要求で、11万5000人の抗議集会を開いた大衆行動は、唯一の突破口を示している。

Posted by: たつまき | November 18, 2007 at 02:24 AM

たつまきさん、

今の小沢一郎がロックフェラーの手下であるのならば、給油を停止させることをしません。小沢辞任はアメリカからの圧力があったという声があるようです。その後、民主党は小沢を復帰させました。民主党はようやくアメリカ従属に対抗しようという意志を持ったようです。問題は、これからです。アメリカに対抗するだけでは、日本はこの先やっていけません。例えば、アメリカ依存の安全保障から中国を含めた周辺アジア諸国との関係の中での安全保障へ転換しなくてはなりません。それが日本にできるのかどうかということです。周辺アジア諸国との関係を改善させようという考えがない人がまだまだ多い今の日本では、アメリカ依存の安全保障をやめるわけにはいきません。自民・公明はそのことをよくわかっているからアメリカ従属をやめることができないのです。

Posted by: 真魚 | November 24, 2007 at 11:49 AM

私は学生で比較的若年層に属しますが、日本の発展に尽くしてくれて、私が豊かに暮らせて充分な教育の機会を受けられる土壌を作ってくれた戦前戦後の先人達、人生の先輩達に報いるために、目上を尊敬し、年金もしっかりおさめています。祖父の遺言状で「靖国に会いにきてくれ」と書いてあるので、靖国も参拝します。しかし、日本という国に対して何の愛着も持っていないのも事実です。
今の日本が、自分にとって都合がいいので所属しているだけですのことです。また、「日本」という狭い器に依存しない実力をつけているので、日本がアメリカに一方的な要求で搾取され、中国に領海を一方的に侵略されても、韓国に領土を侵攻されても、ロシアに北方領土を占領されつづけても、特になんとも思いません。このような考えが批判を受けることは承知していますし、そんな私の考え方が異常で、多くの人の気持ちを害するのは知っているので、普段は決して口に出しません。ただ、自分は特に日本が他国に蹂躙されてもなんとも思わないことも承知しています。自身がおさめた税金が他国に不当に搾取される状況、例えば、思いやり予算などというヘンテコな名前の予算でアメリカの軍事的覇権主義を支えたり、他国に援助する財政的な余裕がある中国への日本援助で中国が戦後の混乱期に乗じて占領したチベットやウイグルを開発するお金に間接的に使われてしまうことも、別にどうでもいいと思っています。嫌なら、日本を見捨てて他国に国籍を移し、そこで税金をおさめ、サービスを享受すればいいだけなんだと思います。
政治動向に一喜一憂する暇があれば、自分が今の国に依存しないでいいように実力をつけるべきだと思いますし、私は実際に必死にそうしています。
一方で、所属する国家への忠誠は尽くすべきであり、もし徴兵制があれば進んで志願しますし、税金もきっちりおさめます。最近日本に帰ってきて聞いた話ですが、財政的な問題が全くないのに給食費を払わない人間が居るんですね!?驚きました。しかも、「悪いのは子供じゃない」とかいって、給食費を払っていない保護者の子供にも平等に給食をあたえているそうじゃないですか。面白いですね。信じられません。
また、友人のうち5%くらいは中国人ですし、韓国人の友人も結構居て、学生で作る政治の勉強会で忌憚なく話し合います。内容は、例えば、両国の上層部が自分たちの利益の最適化の為に行う国民・人民への陽動の互いの認識の相互交換です。個人があって、利害の一致があって、国家があるんだと、私と私の周りの多くは考えています。ちなみに、中国人の友人は日本の大手電機メーカーに就職し、私は上海にある銀行に就職します。そんなもんなんだと思います。私は信念のないダメな人間なのかもしれませんが、そんなもんですよ、実際。

Posted by: | January 18, 2008 at 09:14 PM

人は生まれた国に一生属さなければならないわけではありません。「嫌なら、日本を見捨てて他国に国籍を移し、そこで税金をおさめ、サービスを享受すればいいだけ」というのは、その通りです。「政治動向に一喜一憂する暇があれば、自分が今の国に依存しないでいいように実力をつけるべき」というのもその通りです。政治どうこう、世の中どうこうといったことに関心を持つことなく、とにかく目の前の学ぶべきことを学び、身につけることを身につける、そうした時期が人は必要です。中国人が日本の企業に就職し、日本人が中国の企業に勤めるというのは今の時代では当たり前のことです。めずらしくもなんともありません。様々な国の優秀な人々と競い合い、自分のキャリアを作り、国境を越えて、そのキャリアで生きていくのは、professionalで生きていく選択をしたのならば当然のことです。

自分の生き方のみから国家を考えることは、その国家観を偏ったものにします。国家とは、いろいろな人々の集まりです。そこには、自分のような生き方をしていない人々もいます。数で言えば、生まれた国を離れ、他国で生活する、といったことをしない人々の方が数が多いです。どの国でもそうですね。国に依存することは、間違ったことではありません。むしろ、人は依存すべきものとして国家をつくるのです。そうした人々が集まって国はできています。そして、そうした人々が主役であり、majorityなのである、ということを知らなくては、正しい国家観は持てません。これから、さまざまな国を実際に見ていくとわかると思います。

Posted by: 真魚 | January 20, 2008 at 11:19 AM

うーん、でも戦後の日本の体制はGHQからはじまっていて、オリジナルではないですからねえ。私は国籍にかかわらず自由な国を望むので、年次構造改革要望書は基本的に実現してほしいことばかりですね。

公正な競争の下ので日本は生き残れると信じています。

Posted by: 日本人自由主義者 | September 08, 2009 at 08:57 AM

アメリカ合衆「国」からの公式な「要望」というのが、独立国家の主権から見て「好ましくない」のだと思います。アメリカのナニナニ組織からの提言とか、個人からの「コンサル」とかならばいいんじゃないでしょうか。まあ、基本的に言っている内容がどうであるか、が問題であって、誰が何を言うことについてはどうでもいいんですが。明治日本もお雇い外国人なくしてできなかったわけですし、大体、今でもお雇い外国人を雇うべきだと思います。

Posted by: 真魚 | September 21, 2009 at 03:25 PM

我々は小沢バッシングの背景にあるものを的確に捉え、それが日本の民主主義発展に、骨子として、本当に必要なものか、問わなければならないと思います。やりたい放題のマスコミに飼いなされて、マスコミ報道を鵜呑みにしていると国民は悲劇の道を邁進することを余儀なくされることと思います。皮層的な捉えは、禁物です。歴史を動かすのは、最終的には力関係です。幻想に酔っていては駄目です。現実に誠実になるべきです。

小泉・竹中の郵政選挙のときの小泉劇場を後押しする異常な報道や、このたびの小沢・鳩山問題の異常ともいえる民主党ネガティブキャンペーン報道で、日本のマスコミは、あまりにも露骨に「自らが果たす役割」を暴露しました。

それで、本来日本国民のために権力の暴走を抑止する機能を発揮しなければならないはずのマスコミなのに、官僚権力の暴走に加担するような行動をとっていることで、ほとんどの多くの国民は、これは明らかに「不自然で違和感のある圧力」がどこかからかかっていると気づいたと思います。

その「不自然で違和感のある圧力」とは何なのでしょうか。そして、それはどこからかかっているのでしょうか。その大元はどこなのでしょうか。国民は、それこそしっかり問い直し、究明し、鮮明に意識していくことが大切だと思います。そうすれば、マスコミ報道も検察などの官僚の動きや、政治家の動きも少しは冷静に見ることができるようになると思っています。私自身も色々考えましたが、私が考えたことは、端的に申しますと、以下の通りです。

1.アメリカウォール街の強欲金融資本は、自らの強欲を貫徹していくために日本の大手広告代理店を牛耳ります。その大手広告代理店に楯突く事の出来ない日本のマスコミを使って、アメリカウォール街の強欲金融資本は自分らの都合の良いように、世論操作をおこないます。そして日本国民をマインドコントロールしていきます。<マスコミがタブー視してそれについて全く報道しない「日米年次改革要望書」の内容に目を通してみましょう。アメリカが日本に対して企んでいることが、具体的に一目瞭然です。>

2.アメリカウォール街の強欲金融資本の飼い犬となった悪徳で売国奴的な自民党のある会派や官僚は、アメリカウォール街の強欲金融資本からの指示が出れば、目を光らせているCIAに怯えているわけですから、1.のマスコミの世論操作を介して、国民を大バカにして、やりたい放題やりまくります。<冷戦が激化する中で、元・A級戦犯の中でも、アメリカへのエージェントとしての協力を誓った人間(岸やらPODAM)を釈放し、それら元・A級戦犯を利用して間接統治を強化した戦後の歴史を見れば一目瞭然です。>

今回の異常ともいえる小沢・鳩山問題の民主党ネガティブキャンペーン報道は、まさに1.と2.のコラボレーションのもとに、展開されていることを多くの国民は認識しているとおもいます。

私は、別に民主党の支持者でも右翼でも国粋主義者でもはたまた民族主義者でもありませんが、戦後の日本にはこのような構造が今なお横たわっているわけで、この構造が取っ払わなければ日本の民主主義は発展しないと思います。しかしそこには既得権益を貪る自民党ある会派、官僚、大手広告代理店、マスコミが一枚岩となって、アメリカと強力なタッグを組んでいる図式があるわけでして、そこがガンです。日本はいまだアメリカの属国なのです。

小沢氏は、この圧力に対峙し頑張っておられると今のところ信じています。従って小沢氏をつぶしたい圧力は、今後益々強化されてくると思います。したたかアメリカ強欲金融資本は、日本を自分らの都合の良いように利用して、更なる巨大資本の増殖を目論んでいますし、日本側の上述しました勢力も自分達の既得権益を貪り続けたいがためにアメリカの圧力強化に加担し続けるでしょう。

冷戦の時代は終わったといわれますが、アメリカ強欲金融資本は、自らの利潤追求にとって都合の良い規制の限りなく少ない経済システム、つまり市場原理主義を、今なおグローバルに浸透させようとして、躍起になっているのです。(自らの巨大資本をさらに増殖するために最も効率的な経済システムだからです。)私は社会主義の経済システムが決して良いものと主張しているのではありません。しかし、アメリカ強欲金融資本のマネーゲームで、地球上のあちこちで貧困や飢えに苦しんでいる人たちや子ども達がいることがあっていいのだろうかと思います。子ども達には何の罪もないのです・・・・。また、アメリカ強欲金融資本がつくり出した詐欺のような証券化商品によって、このたびの金融危機が引き起こされたわけですが、世界中の実体経済はグチャグチャにされました。 多くの人が生活の糧を奪われたり、自殺によって命まで奪われました。
我々は、このようなアメリカ強欲金融資本がリードする暴走を許していいのでしょうか。市場原理主義というまったく野放し状態の経済システムで、やりたい放題、強者が弱者を淘汰していくようなことがあってはならないと思います。色んな立場に立たされている人々の幸せをかんがえお互い思いやるなら、また健全な社会を希求するなら、最低限の規制は必要だと思います。

地球上全体ではなく、日本とアメリカの関係だけをみても、いかにひどい関係であるかが一目瞭然です。上述しました日米の間で毎年とりかわされている「年次改革要望書」を見てみますと、アメリカ強欲金融資本が、いかに日本に対してえげつない圧力をかけているか具体的に本当によく分かります。NHK特集で「日米年次改革要望書」が取りあげられたことがあったでしょうか。毎年、秋ごろ取り交わされているようですが、大手新聞各社がこれについて取り上げたことがあったでしょうか。まったくありません。マスコミにとっては、タブーの存在なのです。これこそ、日本のマスコミの本質がちらつく象徴的な事象です。郵政民営化、労働者派遣法の改正、独占禁止法改正、建築基準法改正、確定拠出年金導入等々、アメリカ強欲金融資本にとって都合のいいことばかり強要してきているのです。これによって一部の人を除いて多くの日本人の生活はグチャグチャにされたのです。そして、勤勉な日本人がコツコツ蓄えたたくわえは、外資にいとも簡単に吸い取られるシステムまでつくられてしまったのです。ほんとうに我々は、お人よしなのです。

ほんとうに、日本国民による日本国民のための自治が求められます。田中角栄にしても小沢一朗にしても、そうした理念に依拠している人だと今のところ一応思っています。くどいようですが、戦後のアメリカと日本の間にある上述しました構図や図式を解体することが、日本の民主主義発展を規定しているといっても過言ではないと思います。それに立ち向かう気骨のある政治家が排出されなければなりません。しかし、そういう気骨のある政治家はこれまでなかなか現れなかったので、前政権のやりたい放題が続きました。しかし、ここにきて少し期待が持てそうな政治家が出てきました。現実に政権交代も果たしてくれました。しかし、そこからの道は棘の道です。圧力に屈せず頑張ってもらいたいものです。

Posted by: 匿名 | January 29, 2010 at 07:22 PM

最近、私が読んだ日米関係についての本で興味深いのは次の2冊です。

「日米関係」とは何だったのか―占領期から冷戦終結後まで
マイケル・シャラー著 草思社

「共犯」の同盟史―日米密約と自民党政権
豊田祐基子著 岩波書店

アメリカ従属という構図が戦後史に歴然と横たわっている。この構図を正面から見据えることから、本当の意味での戦後日本の民族の独立が始まると私は思います。

ただし、強調しておきたい点は、戦後から今日に至るまで続く属国的な状況は、アメリカが一方的に作ったものではありません。戦後の日本人が自ら求めて、こうした状況を作ったと言えなくもないことが数多くあります。日本人の主体性と独立をアメリカが奪ったのではなく、戦後日本が自らそうしたものを捨てたのです。この問題の大きさと深さはここにあります。

Posted by: 真魚 | January 29, 2010 at 10:30 PM

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» 年次改革要望書 [Stratosphere -臨界点-]
今日は木曜だったので、R25を読んでいたら、とんでもない記事を発見。 その名も、この記事のタイトルにもした「年次改革要望書」というらしいですが…内容を調べ [Read More]

Tracked on October 21, 2005 at 02:31 AM

» 書評:拒否できない日本 アメリカの日本改造が進んでいる [読み人日記-「なるほど感」のある本の紹介-]
関岡 英之 拒否できない日本 アメリカの日本改造が進んでいる ? <面白さ>☆☆☆ <読みやすさ>☆☆☆ <書評> アメリカ発、「年次改革要望書」について語った本。「年次改革要望書」はアメリカから日本に向けて送られてくる構造改革の要望書です。実際に、政... [Read More]

Tracked on October 26, 2005 at 05:47 PM

» 『拒否できない日本』の怪 [タカマサのきまぐれ時評]
■先日から、ヘンなことに、きづいていた。アクセス数が、不自然に急増しているのである。■アクセスもとの URLをしらべると、文春新書の、うれすじである、関岡英之氏の『拒否できない日本』のことを しらべたらしい、検索エンジンのGoogleなどからのアクセスの...... [Read More]

Tracked on November 04, 2005 at 09:58 AM

» タブーに挑戦した文藝春秋 [新聞批評]
新聞下に通し5段を割いた大きな広告には、文藝春秋12月号の縦見出しが並ぶ。 その中でもひときわ目立つ見出しが「奪われる日本」。 「話題沸騰『拒否できない日本』の著者による戦慄のリポート」 「『年次改革要望書』米国の日本改造計画」 関英之氏が書い... [Read More]

Tracked on November 11, 2005 at 08:36 PM

» 年次改革要望書 [新聞批評]
「年次改革要望書」を初めて知ったのはネットだった。 建築基準法の改正は、阪神・淡路大震災時に導入されたが、実は阪神・淡路大震災が起きるはるか以前から決まっていたことを知った。 法改正は、一見、純然たる日本の国内問題のように見えるが、建築基準法改正の背景は... [Read More]

Tracked on November 11, 2005 at 08:36 PM

» Annual Reform Recommendations [擬藤岡屋日記]
昨年の10月初めに”Petty suspicions”というエントリで取り上げたUSTRのAnnual Reform Recommendations(日米規制改革および競争政策イニシアティブに基づく日本政府への米国政府の年次改革要望書、省略... [Read More]

Tracked on November 18, 2005 at 01:34 PM

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