チェイニーに注目せよ
アメリカ議会の独立調査委員会は16日に、アルカイダとフセイン政権の関連はないと結論づけたという。追いつめれたブッシュは、17日に「同時多発テロがフセインとアルカイダによって画策されたとは、この政権は言っていない」と述べたという。さらに「フセインが権力を失ったことで、世界はより幸せになり、米国はより安全になった」とどこまでも自分がやったことの誤りを認めるつもりはないようだ。「世界はより幸せになり、米国はより安全になった」と言うところに、このオヤジはまともではないことがわかる。ブッシュ、必死だな。
16日には、ターナー元米中央情報局(CIA)長官ら政府や軍の元高官27人が、ブッシュ政権の外交・安全保障政策は、イラク戦争などで「完全に失敗した」という声明を発表したという。政治的立場からの発言ではなく、国の情報機関のトップや軍の軍人たちがそうしたことを言っている。もはや、ブッシュの命運は尽きたと言ってもいいだろう。
しかし、そうは言っても、ブッシュを指示する有権者はまだまだ多い。今度の選挙では民主党が勝つとはまだ思えない。ただし、共和党の形勢は非常に悪くなったことは確かだ。
唯一、チェイニー副大統領は依然として、アルカイダとフセインの関連があったことをCNBCの"Capital Report"という番組の中のインタビューで述べている。このチェイニーというおっさんは、ある意味ですごい。この人は本気で確固たる信念をもって、アメリカをイラク戦争の泥沼に落とし込んだ確信犯である。今のブッシュ政権を考えるには、バカ殿のブッシュよりも、ディック・チェイニーに注目する必要がある。しかし、ブッシュについては数多くの本が出ているが、チェイニーについてはあまりない。ここはひとつ、チェイニーについてしらべなくてはアカンなと思う。
チェイニーについて、僕が読んだのは、
ウィリアム・D・ハートゥング著『ブッシュの戦争株式会社』阪急コミニュケーションズ(2003)
ダン・ブリオディ著『戦争で儲ける人たち』幻冬舎(2004)
の2冊だけ。あと、NewsWeekでいくつかの特集記事があった。Bob Woodwardの『Bush at War』と『Plan of Attack』にもチェイニーのことが書いてあると思うが、僕はまだ読んでいない。『Bush at War』は読まなくては思いながら、ずるずると月日がたって日本語訳が出てしまった。そうなると、なんか日本語訳本で読んだ方が早いよなと思う。『Plan of Attack』もそろそろ日本語訳が出るなあ。
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